2000年11月11日

『ジュリアス・シーザー』鑑賞編

口は災いの元と世間ではそう言いますね。シェイクスピアの悲劇の場合、多く
喋る奴程不幸な運命に逢うんでは?と言う法則を本日発見<只、ギャラ多し

勿論、例外もある様でして、本日、東京グローブ座で観た『ジュリアス・シー
ザー』のアントニーは、あれだけの弁舌を振るっておきながら無傷。(笑)

どこから書き始めるか焦点が絞り切れないんですが……ロンドンで大反響を巻
き起こしたというこの舞台。ゲイ・テイストが強いと言うことで観たのですが……
思った程強くは無かったのです。そりゃぁ………冒頭で男性陣が殆ど上半身裸
だったり、意味も無くシャワーシーンがあったりしたのですが、もっと過激な
ものかと思っていました。やはり……キャシアスとブルータスの濡れ場(^^ゞ
とは言わないまでも、舞台の上では上半身裸の侭で通して欲しかったし………。
折角、シーザーさんが剣で刺されて死ぬ訳なんだから…遺体を清める云々で脱
がせて、水なんかをちょろんと掛けてスケスケ……シースルー(*^_^*)キャー
と迄持って来て欲しかった訳なんですね。

ただ、良く出来た舞台であるのは素人眼から見ても一目瞭然。前回の赤坂ACT
シアターは大きすぎ………東京グローブ座で『コリオレーナス』を観れたらもっ
と御顔が拝めたのに………と思ったりしたのでした。

特徴的なのは、舞台正面にカプセルホテルの様な空間があり、そこに誰が居るか?
どんな事をしているか?なんですね……この使い方、小道具の使い方が巧いなぁ
と思いました。

役者で言えば、主役のブルータスを演じたロイド・オウエン様が、眼目秀麗で、
声も立派だし………御身体も中々………もっとバンバン脱いで欲しかったですね。
あと……キャシアス役のマーカス・ダミチオ様は、ポスター等を見る限りでは、
奇麗な身体をしていると思ったのですが……どうも脱ぐ場面が無く……御顔の
ほうも余り好みで無かったのですねぇ……性格的には面白いキャラだと思うので
すが……

一方、この芝居で一番の当たりだったのが、マーク・アントニーを演じたロバート
・キャバナ様……かなりの小柄です。ただ、体格が努力して筋肉を付けた跡が
ハッキリと判るんですね。

今、思い直すと冒頭シーンで、アントニーが何故脱いでいて、キャシアスが服を
付けた侭であったかが漠然と思い浮かんできます。この劇では二人は共に策士で
すが……運命はクッキリと明暗を着ける。くどい様ですが、ロバート・キャバナ様
は小柄です。自分の場合、身長が高いのは単に邪魔なだけだと思っていますが……
身長の低い人は、そのことにコンプレックスを持つことが多いと思っています。
一方、アントニーも、シーザーの腰巾着としか見られていない様なキャラクター
なんです。『オセロー』のイヤゴーには負けますが、屈折度はかなりのものです。

役者の身体を見せることに因って、彼の背負ってきた実人生と……これから演じ
ようとするアントニーと言う男の二重映しをやろうとしていたのでは無いか……?
今、考えるとそう思えて仕方が無いんです。

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