毒書日記2006年度日記その8

2006年2月26日(日)【本】『鬼子母神』〜人間の底知れぬ怖さ

皆様、お今晩は。安東能明さまの『鬼子母神』(幻冬社)を
本日読了致しました。その感想です。

保健センターに勤める保健婦の工藤公恵は、渡井敦子という若
い母親からの異常な電話を受けた。
ただならぬ様子を察して駆けつけた公恵が目にしたのは、敦子
の三歳になる長女・弥音が血まみれとなった姿だった。
幼児虐待……公恵はそう直感し、渡井母子を注意深く見守り続
けるが、事態が進むにつれ、底知れぬ闇を照射していくのであり
ました。

第一回ホラーサスペンス大賞の選に漏れ、「特別賞」を受賞した
作品ですが、「ホラー」と言う概念からすれば、大賞に輝いた
黒武洋の『そして粛清の扉を』よりも、ずっと此方の方が怖い
です。(((キ゚Д゚)))) ガクガクブルブル

保健婦と言う余り馴染みの無い職業設定が活きていますし、
丹念な取材の跡が光ります。そして何より、主人公の公恵も
家庭内では、美香と言う娘を虐待していると言う設定が凄い!

そんな加害者側の視点から幼児虐待と言うテーマを取上げている
ものですから、尋常ならざる迫力と、この小説の題名ともなった
『鬼子母神』に託された意味を考えると、普通の人がついやって
しまいそうになる危うさ……そして怖さがあるんですねぇ。

小説として早々にネタが割れてしまう欠点はありますが、それも
致命的な傷にはなっておりませんし、行き届いた取材と公恵自身
が拒食症&幼児虐待衝動がある女性として描かれているんで、
どう転んでいくか判らない面白さ(^^;があるんです。

貴志 祐介の『黒い家』以来の読んでいて、ゾッとする怖さがあ
ったホラー小説の問題作だと思っています。

2006年2月25日(土)今日買った本、読み始めた本

皆様、お今晩は。今日は三鷹にてマターリと仕事。そんな訳で
ストレスも溜まることなく恙無く業務終了(昨日とはエライ
違いだ……)別段ストレスが溜まっている訳でもないのです
が、たまたま来たバスが吉祥寺行きだったのでそれに乗り込み
吉祥寺駅前のブックオフへ。
今回は630円にしては、(・∀・)イイ!! 買い物が出来たと喜ん
でいます。

トム・マグナブ『遥かなるセントラルパーク』(文藝春秋)
佐野眞一『誰が「本」を殺すのか』(新潮文庫 上下)
エリザベス・ゲイジ『愛の深淵』(扶桑社ロマンス文庫 上下)
ジョン・ソール『魔性の殺意』(扶桑社ミステリー文庫)

『遥かなるセントラルパーク』ですけれども、既に20年前に
読んでいたりします(^^;
隠れた名作と言う言葉が相応しい作品でして、ロサンゼルスから
ニューヨークのセントラルパーク迄何とアメリカ大陸をマラソン
にて縦断してしまおうと言う一見無茶な話なんですけれども、
実に「熱い」話なんですわ。キャラクターの一人一人が「生き
ている」何だか20年ぶりの再会に思えて再び本を手にした次
第です。

今日から読み始めたのは、安東能明『鬼子母神』でして、第1
回「ホラーサスペンス大賞」を黒武洋の『そして粛清の扉を』
とで争った作品ですが、桐野夏生選考委員が語った「手練れ
の作品」と評しただけのことはあります。今の所破綻が無いし
「幼児虐待」と言う重く不気味なテーマを作品に照射している
事に成功している感じですね。

2006年2月24日(金)【本】『海猫』

本日、谷村志穂さまの『海猫』(新潮文庫 上下巻)を読了致しま
した。その感想です。

義弟との愛に、すべてをかけた、母=薫。痛みを胸に抱きながら
も、恋に目覚めてゆく、ふたりの娘の美輝と美哉。光を探し、
海鳥は凍てつく空をさまよう。風雪に逆らうかのように、ひとは
恋という炎にその身を焦がす。函館、南茅部、札幌、女たちが心
の軋むほどに求めた、運命のひとは……。

第10回島清恋愛文学賞受賞作ですが、正直申して親子3代20年
に渡る大河浪漫を2時間ドラマでやられたような感じなんです。
一言で申せば「書き込みが足りない」それに尽きます。
非常に沢山の登場人物が出てきて、それぞれの視点から物語が綴ら
れていくのですが、一つ一つのエピソードに纏わる描写が極めて
「薄い」んですわ(--;)
上下巻で700頁あり分量的には決して「薄い」本では無いんです
が、この小説で描かれているエピソードを丹念に描いていたとした
ら1500頁の分量は最低でも必要なんです。
一応、一通りの描写はされるんですが、第一章、第二章のヒロイン
である薫の心情も本当に掴み所がありませんし、邦一と言う夫を持
ちながら、義理の弟である広次に惹かれていくのは判るんですが、
意外とアッサリと寝てしまうんですね。まだそれだけで話が収まれ
ば良いんですが、薫の母タミとか実弟の孝志とか……余分な人物
が多くて、話が横道にそれまくっていて、それが故に薄くなって
いるんです。

ですが……20年の歳月が経て、父親の違う二人の娘が成長して行
くにつれて、「薄い」ながらも、それまでの積み重ねがあるんで、
何とか挽回している感じでしょうか?
1冊105円で買ったならばまだしも、650円でこの読了感とは
やっぱり損したなぁ……と言う思いが付き纏いますね。

2006年2月23日(木)【トレ】行徳縮小(涙)

皆様、お今晩は。今日は回線の状態が悪く、ひょっとしてこれを
アップ出来るのは明日になるかも知れません。月に何度かこうし
て全く通信が出来ない状態になる日があるんです。(涙)
気を取り直して日記の方を書くと、本日は
ゴールドジム・行徳千葉
にて脚のトレーニングを行っていたんですが、消防署員の方が来て
点検されていたんです。ストレッチをしながら横を見ると、ベン
チ台の位置もずれている…?
何だか若干狭くなった気が……気がするんじゃなくて、実際に狭く
なっているんです(涙)
自分のお気に入りの「ハンマーストレングス」の「インクライン・
チェストプレス」と「ショルダー・プレス」も撤去されている(泣)
いやぁ……消防法上問題があるんだったら、最初からそうした作り
にして欲しかったなぁ……(--;)
休日にトレを行うんですが、鍛える部位に因っては南砂町にある
イースト東京に鞍替えをするかも知れません。
今日は脚の日だったので、実際に影響は出なかったんですけれども、
昨日の胸&背中を大森でトレーニングしていて良かったなぁ……と
思った一日でした。

トレ終了後は、行徳のブックオフにて3冊ゲット♪

角田信朗『悔しかったらやってみぃ!!』(幻冬舎)
小野不由美『屍鬼』(上下)(新潮社)

で……『屍鬼』なんですが、な……何と上下段組みで1270頁
もある……読み始めたら1週間は確実に掛かりそうです。(^^;

2006年2月22日(水)【トレ】ゴールドジム・サウス東京アネックス館

皆様、お今晩は。今日は19時から2時間に渡って大森にある
会社の支店にて「確定拠出年金プラン」の説明会。これ名前は
いかめっつらしいけれども、早い話が「退職金」の運用を個人
で決めて下さいねと言うお願いでして、聞いていて眠たくなる
こともなく恙無く終了。その予定が入っていたので、今日の
トレーニングは、大森にある
ゴールドジム・サウス東京・アネ
ックス館
にて行うことになりました。
いやぁ……何度も来ていますが、やっぱりココ広いですわ。
窓が無いのが唯一の難点でございますが、マシンは何でも揃って
いるし、総床面積が2700uあるんで、間隔もゆとりがあって
(・∀・)イイ!!
そんな環境で胸と背中のトレーニングを行って参りました。
時間が無かったのでお風呂には入っていなかったんですが、シャ
ワーを浴びて気分爽快!
さらに、プロティンとBCAAをセットで頼んだら、両方共に
超山盛りで得した気分♪

明日は行徳で多分脚のトレーニングかなぁ……?

2006年2月21日(火)【本】『狂王の庭』(傑作!)

先日、高尾に向かう中央線の電車の中で小池真理子さまの『狂王
の庭』(角川文庫刊)を読了致しました。その感想です。

「この庭をあなたに捧げる……」昭和27年、東京都下国分寺。
広大な敷地に、全財産を投じてルートヴィヒ二世さながら華麗で
シュールな西洋庭園を造った男、久我青爾。青璽の従兄弟の妻
である沓子は、青璽の庭園披露の夜会で彼と出会ってしまう。
やがて、青璽は沓子の妹の美夜と婚約してしまうが、青璽と沓子
は離れ難い熱情に身を焦がしていくのでありました。

『恋』……『欲望』に続く小池真理子さまの傑作で御座います。
今回初めて気が付いたことがありまして、小池真理子さんの場合、
「三人称」の小説だと極めて下手になると言う事が判った次第。
先週『冬の伽藍』を読んでいて「乗れないなぁ……」と思ってい
たのは、「三人称」で語られる小説なのに心理描写がヒロインの
側からしか描かれていない事があるのに気が付いたのです。

『恋』にしても『欲望』にしても、今回の『狂王の庭』にしても、
語りはヒロインが語る「一人称」なんです。
そして3作品に共通するのは、「美」への強い回帰意識と、「不
安」を啓示する事象が既に語られてしまっていることなんですね。

本来であれば「将来の発展する不幸の種」と云う描写は、それと
判るようにハッキリと入れてはいけないんですが、小池さんの場合
語り口が完全に主人公と同一のものになっているんで、別段そうし
た描写があってもおかしく為らないし、逆にそうした描写を含ま
せることに因って物語に惹きつけさせる力があるんです。

とは申しましても……『欲望』と同じく、濃厚な恋愛文様が立横
に緻密に織り込まれているんで、一気通読は少々しんどい。
数頁読んで、ぱたりと本を閉じて目を閉じ、小説の中の世界に入
り込んでくる……。

この小説の魅力を言葉にして表すのは難しいですねぇ…。ですが、
読み終わった直後、再び最初の頁から読み直してみると……あっ
と驚くような仕掛けが組まれているんです。そして、しばしの感慨
に耽るとでも申しましょうか?

「本当の色恋と言うものは、特別なものでございますから」

登場人物の一人が語る、一見ありふれた言葉の中にずしりとした
重みを感じる事が出来た稀有な小説なんですよねぇ……。

2006年2月21日(火)【バトン】今度は「漢字」バトン

「本」バトンに次いでは、「漢字」バトンが、kanameさまより
廻ってきました。

kanameさまが、私に持つイメージは「情」だそうな(^^;

(kanameさまの御屋敷)
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1.前の人が出題した漢字に対して自分が持つイメージは?
[映] やっぱり映画に纏わる部分かなぁ……映画館って事で。
[瞬] この世とあの世の境界線(^^;
[止] 棺桶に入った状態(^^;


2.次の人に回す言葉を3つ。
これは、ゲイ関係の縁戚に廻しますんで、ちょっと捻って(^^;

[男]
[熊]
[恋]

3.大切にしたい漢字を3つ。

「生」生きることは大変なことです
「性」セックスもまた重要
「姓」名前もやはり大切

4.漢字のことをどう思う?
漢民族が作り上げた一大文化。ワープロ変換してしまうと忘れて
しまいがちな儚い文化。ただ、悪筆なんでワープロの普及は喜ば
しい限りです\(^o^)/

5.最後にあなたの好きな四字熟語を3つ教えてください。

「四苦八苦」(やはりこれは真理ですわ)
「純真無垢」(生まれた時は皆そうなんですがねぇ……)
「容姿端麗」(どうせ生まれるならねぇ……)

6.バトンを回す人7人とその人をイメージする漢字を。

(髭)源タカさん
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(甘)すらいさま
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(才)NORIさま
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(麗)ブイヨン公爵夫人さま
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(誠)グレイさま
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=360672

(毒)あきら☆さま
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(妖)たつえいさま
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2006年2月21日(火)【バトン】麗人 ブイヨン公爵夫人から頂いた「本」バトン

皆様、お今晩は。稀代の麗人ブイヨン公爵夫人さまから
頼み込んで廻して頂きました魅惑の「本」バトンです。

http://mixi.jp/show_friend.pl?id=957502
(ブイヨン公爵夫人邸)

■持っている本の数

現在持っているので1500〜2000冊でしょうか?
引越しの時に処分したり、実家に置いてあるのを合わせると
5000冊は超えていると思います。
その内8割位しか読んでいなかったりしますが、その理由は
度々日記にも書いていますが、「ストレス解消」の為に「本
を買う」と言う行為なんですね。

■今読みかけの本or読もうと思っている本

読みかけの本は、谷村志穂さまの『海猫』(新潮文庫 上下)
何故これを選んだかと言えば、親子3代に渡って綴られる
「大河浪漫」と言う触れ込みと「島清恋愛文学賞」受賞作品
だったからです。

読もうと思っている本は……

ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』ですかねぇ……
映画公開前迄には読みたいものです。


■特に思い入れのある本、心に残っている本(5冊)

・内藤陳『読まずに死ねるか』(集英社文庫)

月間プレイボーイで好評連載だったコラムを纏めた冒険小説・
ハードボイルド・ミステリーを中心にした「熱い」お薦め本
の数々。この連載から「日本冒険小説協会」が誕生し、現在
隆盛しているエンターティメント界の大御所の揺り籠となった
のは間違いの無い「史実」です。
自分が東京に来たのも、この本との出合いがあったからなん
ですね。今だから書きますが、新宿ゴールデン街で今日も営業
している「深夜プラス1」で、当時バーテンダーをしていたのは
今や大御所になられた馳星周先生だったりします(^^;

・隆慶一郎『吉原御免状』(新潮文庫)

江戸吉原に誕生した「不夜城」は、何故作られなくては為らな
かったのか?従来の定説をひっくり返した名作!
徳川家康は、関が原の乱で実は死んでいた?!黒衣の宰相こと
慈眼大師天海大僧正の正体は明智光秀だった?!と言う目から
鱗の定石破りをしながら、「公界」と言う差別の無い社会を
作ろうとした男の一代記でもあり、吉原に集う世間で言うとこ
ろの「かぶきもの」の生き様を描いた「大河伝奇純愛浪漫」の
金字塔!それにしても、(・∀・)イイ!! 作家程急逝してしまうん
ですよねぇ。

・ロバート・ゴダード『リオノーラの肖像』(文春文庫)

これぞ「大河ゴシック浪漫」の金字塔的作品!
かつて賑わいを見せていた貴族の館「ミアンゲイト館」で起きた
謎の殺人事件。そしてヒロインのリオノーラ・ギャロウェイの
母は自分を産んで直ぐに亡くなり、父は第一次大戦のソンムの
会戦で帰らぬ人となった。ある日、父の友人を名乗る一人の人物
が現れることにより、彼女の出生に纏わる秘密が明らかになって
いくが、それは序章に過ぎなかった……。
これと『吉原御免状』を読んで頂ければ、自分が小説に何を求め
ているのかが判って頂けるかと思っています。

・楳図かずお『漂流教室』(小学館文庫)

活字の世界に漫画……と言うなかれ!70年台の公害問題並びに
混沌とした社会情勢の不安要因を此処迄詰め込んだ本があったで
しょうか?今読み直すと流石に荒っぽいところはありますが、
それでも当時小学生時分にリアルタイムで読んでいた自分には、
トラウマとなるべき衝撃がありましたし、今読んでも十分に面白
いと思います。

・桐野夏生『グロテスク』(文藝春秋)

仕事場が三鷹になって、ぼのぼのさまのお言葉もあり、「本を読
む人」に復帰してからの本の中で一冊を選ぶならば、やはりこれ
かなぁ……。
淫靡にして退廃……残酷にして華麗。週刊文春で1年半もの間、
これだけのテンションを保ちながら連載していたのは凄いし、連
載モノにありがちな「不整合」故の加筆補正の跡が無いんです。
つまり……既に連載が終了した時点で「完成形」なんですよねぇ。
久々に「プロの物書き」を見た感じですね。


■バトンをまわす5人

ぼのぼのさまを除いて全て女性の方を推挙させて頂きます。
甲乙つけ難い読書家の皆様で御座います。

(ぼのぼの御殿)
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=330483

(直さん姐さん御殿)
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=155187

(たぬ座主の「出張犀の山別館))
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=211623

(とめ御嬢様御殿)
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=158141

(vertigo御嬢様御殿)
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=144115

気が向いたらで構いませんので、宜しくお願い申し上げます。

2006年2月21日(火)やっと帰宅……

皆様、お今晩は。夜勤3連荘は流石にしんどかったですねぇ……
今回は仕事の内容もさることながら、「人間関係」でソリが合わず
に大変にストレスが溜まりまくり大変でした。(--;)
夜勤初日の三鷹行き電車の中で小池真理子さまの『狂王の庭』(角
川文庫)を読了!これ……『恋』を凌ぐ傑作です\(^o^)/
纏まった感想は、後で挙げる予定。翌日から読んだのは谷村志穂さま
の『海猫』(新潮文庫 上下)なんですが、夜勤の帰りって本を開く
ことが出来ない程に疲労困憊してしまい、此方は上巻で止まった侭
です。
昼夜逆転の生活から段々と日常モードに戻していく予定で御座います。

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