(苦)『父子』

アーロン・クオックさま演じる40歳を迎えた夫は、妻子
持ちの身でありながら、博打で家に金は入れないわ。何か
あると誰彼構わず当り散らす性格で、家庭は崩壊寸前であ
りました。そんなある日、母親がカバン一つ持ってエリー
ト・サラリーマンと駆け落ちしようとするものの、息子に
因って感づかれ、夫が駆けつけ軟禁されてしまう始末。
家族揃ってフェリー旅行する計画が持ち上がり、何故か
母親だけは腹痛を起こして家に残ることに……しかし、
その機会を見計らって、母親は家を脱出。
旅行から戻ってきた父子は、行く宛ても無く、さして目的
がある訳でも無く、根無し草の様な生活を送っていたので
ありましたが……。
















(大変申し訳御座いませんが罵詈雑言モードが噴火します)





















と……筋書きを簡単に纏めてみましたが、こんな描写が
1時間30分近く続きます。映画を観る前までは150分
と言う時間に期待に胸膨らませていたのでありますが、映
画が始まって、ものの5分で失望と強烈な眠気に襲われた
のであります。母親が家を出る迄の描写が無駄に長いし、
最初に少年が様子が変だと感づき、父親に通報するシーン
だけで他のシーンは不要だった気がするんですねぇ。
更に宿屋に泊まって、売春斡旋まがいのことをする描写も
一体なんの為に挿入しているのか理解不能。70を超えた
老人でもバイアグラを使えば精力絶倫ってことを示した
かっただけなの?それとも監督の性体験から来ているんで
しょうか?
この映画が駄作であるとか……或いは傑作であるとかと言
う評価は今回出来ません。何故かと言えば前半の3分の2
位は意識が飛んでしまっていたからなんです。正に拷問
うつつ責め。
父親が息子に命じて親友の貯金箱を盗み出させるシーン
あたりから、普通に見れる映画になっておりますが、だか
ら余計に前半の冗長とした描写が我慢出来なかったんです
よ。まして、普通の映画館では無く、東京国際映画祭の
会場のシアター・コクーンの堅い椅子で150分座って
いろと言うのが既に拷問。
で……ラストで感じたんですけれども、パトリック・タム
監督は絶対に『砂の器』を意識しているに違いないと確信
しております。ティーチ・インで何故誰もその事を指摘
しなかったので、あくまで憶測。ですが、本家には遠く
及ばないことだけは明白ですなぁ……。
映画祭に参加したってことだけが、この映画を観た唯一の
メリットでしょうか?

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2006年10月26日 第19回東京国際映画祭にて苦行)

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