(灰)『オール・ザ・キングスメン』

1949年、ルイジアナ州。新聞記者ジャック(ジュード・
ロウさま)がウィリー(ショーン・ペンさま)と出会った
のは、役人であるウィリーが郡の汚職を非難していた頃だ
った。やがて職を辞したウィリーに、州知事選立候補の転
機が訪れる。当初は対立候補の当て馬だったウィリーだ
が、形勢が逆転、遂に州知事になる。その頃ジャックは記
者を辞め、ウィリーの参謀になっていた。時が経ち、ウィ
リーの権力は絶大になり、いつしか彼自身が嫌っていた汚
職やスキャンダルにまみれ、周囲の人々にも次第に影響を
及ぼしていくのでありました。

ピューリッツアー賞を受賞したロバート・ペン・ウォーレ
ンさまの原作をスティーヴン・ゼイリアンさまが脚本・
監督も務められた本作。キャストも最初は理想に燃えてい
た知事にショーン・ペンさま、知事選へ担ぎあげる仕掛け
役にジェイムズ・ガンドルフィーニさま、上流階級出身で
ありながらウィリーにシンパシーを感じ、新聞記者から参
謀と転進を遂げるジャックにジュード・ロウさま。ジャッ
クの育ての親であり、ルイジアナ政局に隠然たる力を持つ
「判事」にアンソニー・ホプキンス御大。ジャックの初恋
の相手であり、物語の中で重要な鍵を握る女性にケイト・
ウィンスレット御嬢様が出ているんですが……これだけ豪
華なキャストを揃えたにも関わらず、彼等の魅力が全然
引き出されていないのが不思議で仕方がないんです。

脚本家としては超一流のスティーヴン・ゼイリアンさまな
のですが、監督を兼務した事に因って逆に裏目に出て仕舞
った感があります。どうしても理屈の方に走ってしまって
いて、肝心要の人の心を動かす「情」に欠けている気がし
てなりません。ですから、描かれている内容そのものは非
常にドラマティックではあるんですが、出来事が起こった
と言う部分でしか捉えられないんです。
物語の後半にとある重要人物が死ぬ場面があるんですけれ
ども、この場面ももう少しケレン味をつけて演出してくれ
ればなぁ……と感じたりしてちょっと残念な結果に終わっ
て仕舞いました。

「善は悪から生まれる」等の含蓄に富んだ台詞が多かった
だけに勿体無いと感じたのは自分だけでしょうか?

「裁判映画友の会」広報担当 大倉 里司
(2007年4月7日日比谷みゆき座にて鑑賞)

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