(父)『明日の記憶』

広告代理店に勤める佐伯雅行(渡辺謙さま)は、今年50歳を
迎えるやり手の部長職。ありふれてはいるが穏やかな幸せに満
ちていた。そんなある日、症状1【道に迷ってしまう】、症状
2【顔と名前が一致しない】、症状3【眩暈】と言う症状に襲
われる。当初は病名【鬱病】を疑った佐伯でありましたが、妻
枝実子(樋口加南子御嬢様)の勧めもあって、心療内科を受診
する。及川光博さま演じた若き医師の告げた病名は【若年性ア
ルツハイマー病】でありました。結婚を控えた娘(吹石一恵御
嬢様)の結婚式迄は、病を圧して会社勤めを続けていくのであり
ましたが……。

監督の堤幸彦さまが、こんなタッチで演出が出来るんだ?!と
驚いてしまった一作でして、オープニングからして尋常ではあり
ません。何も知らずにこのシーンだけを観てしまった観客は、
「あれっ?終わりなの?」と絶対にそう思う筈なんですが、ラ
ストに至ると、確かにこのはじまり方しか無いよなぁ……と思
ってしまうんですねぇ。


で……今回、この映画なんですが、他人事として観る事が出来
ませんでした。実は亡き実父ですが、病名は異なれど50代にて
痴呆に罹ってしまったからなんです。父親の場合は病名【多発梗
塞性痴呆】脳梗塞が幾つも出来てしまって、痴呆が進行する病。
看護施設にも何度か足を運びましたが、確かにこうした表情なん
です。他人事として観ることが出来ないと書きつつ、実際に苦労
したのは母親と妹でして、この二人には絶対にお薦めしかねる映
画であります。本人も辛いんですが、周りの人間も更に辛いんで
すねぇ。この映画では突如性格が変わる……でありますとか、夜間
異常な行動を取る「夜間せん妄」と呼んでいますが、そして過去
の辛い記憶を辿り後悔する……。

ここでハタと思ったのですが、何だかんだと言って自分の父は
かなり幸せに死んだ部類では無いのかなぁ……と今更ながら思っ
た次第。自分の場合、どうなるんでしょうか?それが今から心配
ではありますが。

脳に障害を起こす病気は【アルツハイマー病】だけではありませ
んが、そうなった時の備えとして覚悟を決める為に観る事をお薦
めします。描写としてはかなりリアルですから。でも、映画として
観続けるのが苦痛だとかそうしたレベルではありませんので、御
安心下さい。

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2006年5月18日 ワーナーマイカルシネマズ市川妙典にて鑑賞)

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