(絆)『父親たちの星条旗』(1回目の鑑賞)

第二次世界大戦末期、後に硫黄島陥落のモニュメント
となった「摺鉢山にアメリカ国旗を掲げる5人の海兵
隊員と1人の海軍兵士の写真”のエピソードを基に、
アメリカ側の視点で描く。その写真は、長引く戦争に
疲弊したアメリカ国民の士気を上げるために利用され、
6人の兵士はたちまち英雄扱いされた。兵士の中には、
自分が祖国で名を成すとは知らずに撮影直後に死んで
いった者、生還した者でも、祭り上げられることに
関心を抱かず、自分を英雄などとは思わなかった。
彼らはただ、名誉とは無縁に戦い、戦死した仲間たち
と共に前線に留まりたかっただけだった……。

原作者のジェイムズ・ブラッドリーさま曰く、来日時
の記者会見でこう語られています「本の内容を正確に
映画化しようとしたら20時間はかかるが、映画では
2時間の中で最も伝えてほしかった内容がエモーショ
ナルに描かれていたよ」と……。

自分としても、この映画を一回だけ観て御終いにする
つもりは全くありません。隅から隅まで語りつくせな
い重みのある作品なのです。
第一回の感想では、映画化にあたって最も懸念していた
点の事を書かせて頂きます。

この映画の主人公は、実質的に帰還した3人、原作者の
父親であり死ぬ迄に硫黄島での事については一切語らず
に世を去ったジョン・(ドク)・ブラッドリー(ライア
ン・フィリップスさま)、硫黄島で撮られた2枚目の写真
で自分が英雄扱いされたと思い込み、唯一人自分を積極
的に売り込もうとしたレイニー・ギャグノン(ジェシー・
ブラッドフォードさま)、そして6人の国旗掲揚者の中
で自分がネイティヴ・アメリカンとして重い十字架を背
負ったアイラ・ヘイズ(アダム・ビーチさま)。

原作を読みながら常に頭にあったのは、もし、帰還した
のがレイニー・ギャグノンではなく、マイク・ストランク
軍曹(バリー・ペッパーさま)だったら、アイラ・ヘイズ
は自滅的な行動にブレーキを掛けられたのでは無いのか?
と言うことなんです。

映画では、フラッシュ・バックの手法が多様されており、
観ていてマイクは何処だ〜?!とドクが行方不明になって
しまったイギーを探すが如く目を皿の様にして見つめ続け
ていましたが、「最も感動的な形」でそれを目にする事
になるんです。
それは、3人と戦没した残り3人の遺族らを招かれた
パーティの席で、「貴女の息子さんは、最高の海兵隊員で
した……」とアイラが叫び、マイクの御母上と共に泣き崩
れる場面。

そして、3人の帰還した兵士の事を影日向に援護しツアー
に同行したキース・ビーチ(ジョン・ベンジャミン・ヒッ
キーさま)に、アイラが語り掛けます。
「俺は英雄なんかじゃない。マイク・ストランクこそが
英雄だった」それに対してキースは、こう答えるんですね。
「マイクが此処に居たとしたならば、多分君と同じ事を
言っていただろう」と。

この映画で数多くの泣けるシーンがありますが、最も泣い
たのはこの二箇所なんです。

他にも書きたい場面は数多くありますし、残り2人の視点
からも綴らなくては為らない描写がありますが、自分の気
持ちに一区切り付けると言う意味合いで、今回はこれにて
筆を置きます。

この項はこれにて最後にしますが、第79回目の米アカデミ
ー助演男優賞候補には、アダム・ビーチさまがノミネート
される事は確実でしょう。そうでなければ会員の選考基準
を疑います。

と言うことで、次回に続く……

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2006年10月28日丸の内ピカデリーにて字幕版鑑賞)

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