(氷)『ハンニバル・ライジング』

1944年のリトアニア。名門家の血を引くハンニバル・レクタ
ーは、ドイツ軍の爆撃により両親を失い、幼い妹とともに山小屋
でひっそりと暮らしていた。そこへ、脱走兵のグルータスらがや
って来て、山小屋を乗っ取り、妹を連れ去ってしまう。終戦後、
青年になったハンニバル(ギャスパー・ウリエルさま)は孤児院
へ送られるが、そこはかつてのレクター家の古城で、難なく脱走
に成功。長旅の末、パリの叔父を訪ねた彼を迎えてくれたのは、
美しい日本女性レディ・ムラサキ(コン・リー姐さん)だった。

どんなモンスターにも純真だった時代があった事を教えてくれる
本作品。高名な精神科医と人肉喰いの二つの顔を持つレクター博
士の過去には、こんなに哀しい過去があったのですねぇ……。

正直言って観る迄は全然期待していなかった本作でしたが、全編
を覆うしなやかさとギャスパー・ウリエルさまの好演と、コン・
リーさん姐さん演じるレディ・ムラサキと言うキャラ、そして、
戦争犯罪を追い続ける刑事とキャラクター造型が中々良く出来て
いて、このシリーズの中でも一番好きな作品かも知れません。

この映画を観ていて何が一番驚いたかと言えば、冒頭から東部戦
線(第二次大戦下ソ連軍とドイツ軍との戦場となった戦線)が舞
台になっていて、それがかなりのウェイトを占めていることなん
ですね。

『仁義なき戦い』の冒頭で「戦争と言う巨大な暴力が……」と言
うナレーションが入りますが、戦争と言うのは巨大な暴力であり、
若き日のレクターも戦争と言う巨大な渦に巻き込まれ、一度死ん
でしまっているのであります。

それとこの作品を好ましいものにしているのは、まだ初期なんで
レクターが必要最小限の殺ししかしていない点なんです。本人に
は手を出しても娘や息子には手出しをしないと言う良心が垣間見
えて微笑ましくもあります。それにしても、コン・リーさん姐さ
ん演じるレディ・ムラサキ姐さんが素敵!ギャスパー・ウリエル
さまも勿論好演なんですが、彼の計画が上手く行ったのも物分り
が良い姐さんの存在があってこそだったんですねぇ。

大概の人が観ていて自分だったら、この位の事はするかなぁ……
と座標軸を置くのが姐さんでは無いでしょうか?(違う?(^^;)

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2007年5月17日ワーナー・マイカルシネマズ市川妙典にて鑑賞)

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