(商)『ロード・オブ・ウォー』

ソビエト連邦崩壊前のウクライナに生まれたユーリー・オルロフ
(ニコラス・ケイジさま)は、ユダヤ系と偽ってアメリカに家族
で移住し、幼少から偽りの身元を持ちながら生活していた。
何故か父親はユダヤ人でも無いのにユダヤ教徒に転向し、弟のヴ
ィタリー(ジャレッド・レトさま)と共に先行き真っ暗な生活
を過ごしておりました。ユーリーの唯一の「光」は、この町出身
のモデルのエヴァ(ブリジット・モイナハン御嬢様)と何とか
近づくことだった。
そんな時、転機となる事件が持ち上がった。ユーリーが行きつけ
のレストランでの銃撃事件。これを目撃していた彼は、「銃売買」
に眼をつける。最初はほんの一丁から……。商売は、弟をも巻き
込んだビジネスと化していた。そして第二の朗報として、ソ連邦
の崩壊と言うニュースにいち早く「商機」を見出したユーリーの
取った手段とは?

この映画……徹頭徹尾、「商い」の話です。感想としてはそれで
御終いにしても良いんですが、折角1300円の元手を掛けたのです
から、少しはマトモな感想の方にも触れておかねばなりませんね。

監督・製作・脚本と全部一人でこなしたアンドリュー・ニコルさ
まが描きたかったのは、表の世界の方では無かったのかなぁ?
と言う印象が極めて強いんですね。副題にある「史上最大の武器
商人と呼ばれた男」……そして少なくとも5人の武器商人のリサ
ーチを行っているそうなんですが、この映画を観る限り「新興
勢力」組でして、日本で言えば三菱重工業、アメリカで言えば、
ロッキード、グラマン、デュポン、IBM等と言う「武器の老舗」
からみてしまうと、議会に因って承認された予算を国家が使用し、
「老舗」から「仕入」を行う。これが表舞台なんですが、その表
舞台が尻込みをしてしまう「不良債権」を扱っているブローカー
程度の「商い」にしか思えないんですよねぇ。

ですが……そうした「表舞台の商い」を映画化しても、面白くとも
何とも無いんです。書類の出し入れ、データーの入力。まあ、
たま〜に、「銀座での接待」と言う「イロモノ」がくっ付いてくる
ことは来るんですが……(--;)

世間からは「キワモノ」とされている武器商人の話を正面から取
上げたのは評価出来ますが、それ以外の個人的な感慨は殆ど無い
に等しいんですねぇ。一つだけ言えるとするならば、「気持ちの
切り替えが早い人」は、どの世界でも通用するってことでしょう
かねぇ……?

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2005年1月10日有楽座にて鑑賞)

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