(筋)『ロッキー・ザ・ファイナル』

かつての栄光は遠い過去のものとなり、ボクシング界
から身を退いたロッキー(シルベスター・スタローン
さま)は、今は小さなイタリアン・レストランを経営
している。
愛妻エイドリアンは、すでに病で他界し、息子(マイロ
・ヴィンティミリアさま)も有名人の父に反発して家を
飛び出していった。亡き妻との思い出にすがって生きる
ロッキーは、彼女の命日に墓参りをし、自らの胸の奥底
にまだ情熱がくすぶっていることに気づく。心の喪失感
を埋めるように、再びプロ・ボクサーのライセンスを
取得するロッキー。そんなときテレビ局が往年のロッ
キーと無敵の現役世界チャンピオン、ディクソン(ア
ントニオ・ターヴァーさま)の強さを比較するシュミ
レーション番組を放送したことから、両者の対戦企画が
持ち上がる。ロッキーはある決意を胸に秘め、数万人の
大観衆が熱狂するラスベガスのリングに立ち上がるので
ありました……。 

76年に米国アカデミー作品賞を初め、数多くの賞と栄
光に彩られ、シリーズにして85年迄4作を数えた本シ
リーズでありますが、実を申しますと、自分は、今回初
めてこのシリーズを観たのであります(^^;

スタローンさまを初めてスクリーンで観たのが、『勝利
への脱出』(81年)の時でして、この人の才覚に気が付
いたのが『クリフハンガー』(93年)の時なんですね。
スタローンさまの才覚とは、自分自身の「活かし方と
他人の活かし方のバランス感覚」これが異常な迄に発達
している事なんですね。それと言うのも脚本家としての
才覚もあるんですが、それ以上に自分には演技の才能
だけが無いと言う役者としては致命的な欠陥を自覚して
いて、一見自分が主役の様に見せかけながら、実質上の
主役は共演者に進んで譲っている所が非常に多いんです。
そうすることによって、映画としてのクオリティを高め
て、自分の地位も高めていくのがスタローン流の映画術
で御座いましたが、今回の映画では「代役」が居ないん
ですね。全て自分一人で背負わなくては為らない……。

で……どうしたか?と言えば、言語による意思伝達には
頼らず「肉体」による表現を以てこの映画を文字通り力
技にて仕上げてしまったんです。

この映画……1時間43分と言う時間の枠の中で大きく
3つに分かれています。過去の栄光に生きるロッキーの
姿、そしてプロライセンスを取ってトレーニングに励む
彼の姿、そしてクライマックスの試合。

今回はクライマックスの試合は、割とアッサリと処理し
ておりますが、これはこれでアリだと思うんですよ。
実年齢でも役柄上の設定でも60歳を迎えた彼に対して
は「勝つ」ことが主目的では無く「挑戦する心」を中心
に据えているのでこうするのが自然な流れ。

この映画を観て驚くのは、齢60にしてこの身体!(*^^*)
と唸らせるだけの筋肉の鎧を身に纏っているんですね。
『007〜カジノ・ロワイヤル』での、ダニエル・クレ
イグさまの身体も『ブラッド・ダイヤモンド』でのレオ
ナルド・ディカプリオさま&ジャイモン・フンスーさま
両人の筋肉も凄いけれども、格が完全に違いますわ。
役の為だけでは無く、30年以上欠かさずハードなトレ
ーニングしてきた痕跡が身体に刻み込まれています。
百の雄弁さよりも、一つの肉体!
この身体を出すことで、もう余計な台詞は不要となりま
した。正に「肉体派」ならではの表現此処にあり!
見事なものを観させて頂きました……。

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2007年4月21日ワーナーマイカルシネマズ市川妙典にて鑑賞)

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