(因)『バタフライ・エフェクト』
13歳の少年であるエヴァン(ジョン・パトリック・アメドリアン君)は、
ある奇妙な現象に見舞われていた事で悩んでいた。それは自分の過去の記憶
の中で、幾つかの出来事の結果をすっかりと欠如していると言う現象だった。
その診察を受けた精神科の医師は彼に、治療のために毎日、日記をつける
ことを薦めていた。7年の歳月を経て、21歳になったエヴァン(アシュト
ン・キャッチャーさま<美形!)は記憶が失われることの多かった日々は
すっかり過去のものとなっていた。そんなある日、彼は7歳の頃からつけて
いた日記を見つける。その日記を紐解いたとき、いつしか彼の意識は日記を
書いた当日の陽光の中にあった。そこには彼が忘れていた、ある出来事が
鮮烈に蘇る。幼馴染みの少女ケイリー(サラ・ウィドウゼズ御嬢様)との
出来事。そしてエヴァンと彼女が引き裂かれることになった決定的な理由。
13歳の時にケイリー(アイリーン・ゴロヴァイア御嬢様)と別離の時に
果たせなかった約束は……「君を迎えに来る」と言う事だった。
エヴァンは、成人になったケイリー(エイミー・スマート御嬢様)の元を
尋ねるが、それが何とも切ない出来事の引き金になろうとは想像すらして
いなかった事でありました……。
13歳の少年時代から、7年後の21歳……そして7歳の時の出来事。
ラストはそれから8年後の29歳……足掛け21年間の時間軸で描いた
「大河サスペンス浪漫」の趣がある本作。大河サスペンス浪漫と言うよ
りもSF仕立ての成長物語と言い直しましょうか?
この映画に一番印象が近いのが、無線機を使って既に亡くなってしまって
いた父親と交信を行い過去を変えてしまったが為に、現在の状況がコロコロ
と変わってしまう
『オーロラの彼方へ』
でしょうか?
ですが……
『オーロラの彼方へ』
よりも、手が込んでおりまして、二転
三転どころか七転八倒の展開。それでも
『閉ざされた森』
よりもスッキリと
纏まるのは、まことに優れた演出と脚本そして編集……また、出演者の演技
の賜物と言わざるを得ない傑作です。
何故、観た後に
『閉ざされた森』
よりもスッキリと収まるのか?それは、
この物語が「人生」に関してのミステリーだからなんですね。\(^o^)/
過去に「分水嶺」があり、もし違った道を歩んでいたら……と言う映画は
『素晴らしき哉!人生』を皮切りに数多く作られて参りました。最近(?)
では『ファーム・ファタール』もそのジャンルかと……(^^;
今回は、「日記」と言うツールがあって、それを基に「肉体」はそのままで
精神だけ過去のの自分に宿ると言う展開。そこが目新しい所!\(^o^)/
それに因って、自分の人生だけで無く廻りの方の人生をも大きく変えてしま
う……。
出来れば映画を観た後でお読み下さい。
最初の展開では、エヴァンが7歳の時分でケイリーと何があったのかが、
思い出せず、彼女の元を訪れるが……過去に起きた「事件」は余りにも
忌まわしい出来事でした。その記憶がエヴァンにはまるで欠落している。
何故欠落していたのかが、後半鮮やかに判明するのですが、とにかく現
時点では思い出せなかったのが彼の……そして彼女にとっての不幸。
彼女は、忌まわしき記憶を呼び起こされた為に、自殺してしまうんです。
何故こんな事に……と日記を読み直すエヴァン。すると……欠落していた
筈の自分の記憶が蘇り7歳の時点へと。そこで精神は21歳のエヴァンは
ある決意をするのですが……これにより運命が変わってしまう。
目が覚めた時には、ケイリーと一緒にベッドの中に、しかも女子寮!
運命的にはめでたしめでたしの筈でしたが、思わぬ陥穽があり……何と
今度は自分が殺人を犯し刑務所入りへ。他の人はどうでも良いかも知れ
ませんが同房のカルロス(ケヴィン・デュラントさま(*^^*)ポッ)がとても
セクシー(*^^*)ポッ
まあ、それは置いておいて、ドンドンと日記に因って過去の運命を変えて
しまうのですが、常に誰かしら不幸になるのは変わらない。
最後には、精神科医に「君の日記は妄想で存在していない。全ては君の
脳内で生まれた幻想だ」と言われ納得しかけてしまう観客と自分。
そこで、監督&脚本を務めたグラバー兄弟!新たなる仕掛けを用意して
おります。
流石にそれは、此処では明かせませんが、「運命」は何故そうなったのか
全て「因」と言う種があり「果」と言う実を結びます。即ち因果応報の
法則。その「因」を取り除く方法がただ一つだけあったのです。
映画本編は、その「因」を取り除いて21歳のエヴァンと親友のレニー
(エルデン・ヘンソンさま)と共に「過去」と決別する姿を映し出して
おります。そして……8年後。
切なさが残りますが……それは、一回感じれば終わり。「ちょっと振り向
いてみただけの異邦人♪」と言う余韻を残して映画は終了。
でも、こうするしか無かったし、エヴァンも再び過去に戻す気はもう無い。
違った人生を歩んでこれで良かったのです。
初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2005年5月18日 東劇にて鑑賞)
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