(覇)『アレキサンダー』

時は、紀元前323年。歴史上唯一無二無敗の覇王であったマケドニアの
アレキサンダー大王(コリン・ファレルさま)が32歳の若さで崩御して
から、40年の歳月が流れた。地中海を一望できる今は無き膨大な蔵書量
を誇ったアレキサンドリア図書館のテラスで、初代プトレマイオス王朝
のプトレマイオス一世(アンソニー・ホプキンス御大)が、自伝の口述
を始めておりました。
彼は若き日に仕えたアレキサンダー大王の数奇な生涯を、詳らかに語る
つもりだった。王との栄光の日々を思い出し、年老いた瞳に輝きを取り
戻すプトレマイオス王……。彼が語った『日の名残り』の真実とは?

歴史上唯一無二と書きましたが、世界戦史をずずーいと俯瞰してみても
チンギス・ハーンにしても、織田信長にしても……「必ず一回は負け戦」
をしているんです。

ペルシャ軍が25万VSマケドニア軍は4万人……桶狭間の戦いで今川
義元を討ち取った時の構成は今川軍が5000人VS織田軍が1800人
ですから……それよりも分が悪い!にも関わらず奇襲を仕掛けて勝って
しまうんですねぇ。これが「世界意思」を背負った者の強さ!
世界史を見てみると……現代史最大の悪役でありましたアドルフ・ヒトラー
ですら4回の暗殺の危機に遭いながらも、奇跡的に助かっているんです。

ですが……「世界意思」を持った覇王は、やはりどこかで躓いてしまう
んですねぇ。今回の主役でありますアレキサンダー大王は「限の無さ」が
致命傷。そりゃぁねぇ……財宝ザクザク!美女ゾロゾロのバビロンで手を
打っておけば誰からも文句は出ませんって……。

ところが印度まで行った時に、川の辺で「何処まで行けば良いのですか?」
と言う根本的な疑問を投げかけられて戻った(と……自分はそう思って
いた)のですが、もう一つ戦いがあったのですねぇ(^^ゞ
その戦いに辛勝し……バビロンに戻り……

この映画で特色豊かなのは、父親も母親も化け物的な情熱の持ち主だった
点。父であるフィリッポス王(ヴァル・キルマーさま)も粗暴だけかと
思えば、権力者の孤独を息子に漏らすし……更に上を行くのが、アンジ
ェリーナ・ジョリー御嬢様演じたオリンピアスでして、こんな母親に
溺愛されれば、男好きになりますって。英雄色を好むって言葉があります
が、アレキサンダー大王はバイセクシュアル。便利で良いわねぇ♪

と……書き綴ってみたのですが、核心に迫っていないでしょ?
何故かと言えば、実は、自分にはこの映画ピンと来なかったんですよ。

幾つかの解釈が出来ると思うんですよ……先ずは、現在、世界唯一の大
帝国となったアメリカ合衆国との重ね合わせ。でも……自分はこの説を
取りません。

自分が唯一この映画から感じたのは、フランシス・フォード・コッポラ
への対抗心!

何故、今、アレキサンダー大王なのか?
歴史上、アレキサンダー大王に最も深く傾倒し、踏襲した男が居ります。
その男の名はナポレオン・ポナパルド

ナポレオンの映画に関しては、1927年にアベル・ガンス監督がナポレオ
ンの生涯をサイレント映画にして残しているんですが、その最上映(?)
と言うか復元をコッポラが行っているんですねぇ。
更に、アリストテレスとの会話……プトレマイオスの回想に出てくる
西欧古代史の薀蓄……『地獄の黙示録』同様。フルコースの西欧料理の感

自分は未見なんですが、スコセッシが『アビエーター』においてハワード
・ヒューズの伝記映画を撮っているようですが、これもコッポラが『タッ
カー』と言う伝説の車製作者を描いた……

何だか聖林の歴史大作志向(?)が、コッポラ回帰と向かっていると感
じるのは早計でしょうか?

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
2005年3月10日  ワーナーマイカルシネマズ市川妙典にて鑑賞

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