(業)『アモーレス・ペロス』
(前説)
2000年度東京国際映画祭コンペティション部門でグランプリ並びに最優秀
監督賞(アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ様)を受賞した作品。監督
の名前が長いんです。(^^ゞ
この映画祭に参加したのは、1987年の第2回からでして、特に凄かった記
憶があるのは、93年と97年なんです。殊に93年のインターナショナル・
コンペティション部門では『青い凧』が東京グランプリを受賞し、同年の最優
秀監督賞は、テイラー・ハックフォード監督の最高傑作と信じて疑わない『ブ
ラッド・イン・ブラッド・アウト』そして、最優秀芸術貢献賞には、ヴィンセ
ント・ウォード監督の『心の地図』と言う自分の生涯のベスト10入りしてし
まう作品が二本も入っていた記念すべき年でありました。
さて……今年のコンペ作品を全作品観て居ないのですが、観た中では、これは
グランプリ候補になるだろうなぁ……と思っていたら取ってしまった……。
ですが、この作品が断然優れている……とは、自分は思わないんです。93年
の『ブラッド・イン・ブラッド・アウト』の方が余程凄いんです。この『アモ
ーレス・ペロス』を見た後でも、通常通り立ち上がって、質問も出来ましたが、
もし仮に『ブラッド・イン・ブラッド・アウト』の後でしたら……未だに覚え
ているんですが、3時間は放心状態でロクに応答出来なかったのですねぇ……。
そうは言っても、この『アモーレス・ペロス』が、優れている……と言うかメ
キシコ的な「炎の情念」に溢れている作品であることは間違い無いのです。
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