(爽)『バッド・ムービー(悪い映画)』

観た後に不全感は残る映画なのですが、決してこれは作品が不愉快と言う訳
ではなくて、「何でもっとやらないの?」と言う我侭な願望によるものです。

賛否両論、とりわけ韓国部屋では「否」が強い映画のようですが、真の駄作
『豚が井戸に落ちた日』とは比べ物にならない程良く出来た映画です。

と言うのはバラバラなフィルムの断片を繋ぎあわせ、韓国の現代事情を
コラージュしている作品ですが、明らかに雑然と組み合わせているようでいて
実に巧妙に計算しております。
この映画「技術」が無ければ、140分と言う時間が永久永劫にも感じられたで
しょう。
明らかに「技術」が無いまま撮影に入った凡百の駄作とはそこが違います。

技術と言うことで言えば、キャラクターの描き分けが意外に思える程ちゃんと
出来ていることと、音楽の使い方が非常に優れております。
とりわけクラブ・シーンでの音楽と映像のタッチはハッとする程凄く痺れました。

アンモラルと言えばアンモラルですが、洋画フォーラムのカルト部屋において
はごく普通の話題ですし、とりわけ気に入ったのが、「ちんば」の松葉杖を
蹴り倒すところ。これが凄く「さわやか」ですね。(^^)

変に偽善的に「障害者を大切にしましょう」と言うスローガンだけ挙げて何にも
しないで傍観しているよりずっと潔い態度です。

あと、この映画で感じたことは「渋谷」と言う街でこれを観れて良かった。
センター街を歩くと映画の世界と殆ど変わり無く、存分に堪能できました。(^^;;

大倉 里司(HCD05016@nifty-serve.or.jp)

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