(誠)『BE MY BOY』

この企画を組んでから、「映画館で観れば良かった!(涙)」と思った作品は
沢山ありますが、この『BE MY BOY』は、『トーチソング・トリロジー』すら凌
ぐゲイ映画の名作と言っても良い様な気が致します。

自分がゲイであることを秘密にしたまま46歳になってしまったロー(ジョージ・
ラム様)。彼には明るくゲイであることも隠そうとしない美容師のサニー(陳
小春様)という恋人がおりました。愛し合っている二人でしたが、幾つもの障害
がった……ローをゲイではないかと思いながらも、彼を想い続ける幼馴染みの女
性チュン(クリスティーヌ・ン御嬢様)そして、お互いのゲイであることの意識
の差。ローの友人であり大学教授のキムがエイズで死に、キムの恋人であり、身
内の反対で葬儀出席するなと遺族から釘を刺されたK.Kへの態度がきっかけで、
二人はぶつかってしまう………。

冒頭でサニーが「8年間も付き合えば長い方だわ………」と喋るシーンがある
のですが、本当にゲイの場合は長く持っている方だと思います。ぼくが付き合
えたのが6ヶ月だもの………。

この映画は、男同士のラブ・ストーリーよりも、ゲイとストレートの家族との
関係により強く焦点を当てておりますし、とかく生臭くなりそうな中年男と若
手のマッチョ系御姐さんとの恋愛なんですが………ギリギリのところで寸止め
しているので痛くてほろ苦さが残るのですね。それと………脇に至るまでのキ
ャラクター造形が見事!とりわけ、ローの親戚でレズビアンの姐さんが、息子
と彼女の前でローを庇うところとか………K.K(呉鎮宇様………いつもは悪
役ばかりだそうである)がサングラスを掛けキムの葬儀場に入れないところな
どは涙無くしては観れない状態。

そして、ローも、チュンもお互いに好意は持っているのが解るから、サニーに
振られたあと、ローがチュンに結婚を申し込むのが解るんですね。でも……チ
ュンもローの事が好きだからこそ、無理して自分と結婚するよりは愛している
男と彼が一緒に居て欲しいと願う気持ちがヒシヒシと伝わってきて……チュン
よ………アンタは良い女だ!とテレビ画面に向かって叫んでしまった程(^^ゞ

ホント………彼女が男だったら惚れていますね(笑)自分の廻りにも幸いそう
した女性が多くて、ある意味では救われているんだけどね………(^^)

とにかく、演技は見事!演出がキメ細やか、カメラが端正!練り上げられた脚本
でしてケチの付けようが無い正真正銘の逸品です。本当に映画館で観たかった
なぁ………

「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2000年1月26日 ビデオにて鑑賞)

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