(玉)『ビッグ・リボウスキ』

皆様、こんばんは。遅まきながら、『ビッグ・リボウスキ』を鑑賞致しました。

いや、まあ、上手いですわあ……\(^○^)/

砂漠と言うか、荒涼たる野原(?)に転がってゆく、草の球…何処だろうか?
と考えていると「HOLLYWOOD」の看板がある丘の上。それからロサンゼ
ルスの夜景……これには痺れましたねぇ。(*^_^*)(ポッ)

こうしたロサンゼルスの夜景を捉えた作品としては、ウェイン・ワン監督の
凄すぎる『スラム・ダンス』、そして……意外に知られていないのですが、
『ノーマンズ・ランド』のオープニングも素敵ですが、これはそれと並ぶ出来
だと感じました。

配役の妙も流石、何と言ってもスティーヴ・ブシェーミ様のドニーと言う、
キャラクターが秀逸です。(^^)

本当に演じるのが難しいキャラクターですよ。しかも、観客の予想を裏切
り、「何もしない」のが凄い。でも、どことなく「ヘン」なんですよね。(^^)

あとは、ジョン・グッドマン様が、髪を短く刈り上げ、意外にさっぱりとした
感じがナイスですねぇ……しかも、上に必ずハンティング・ベストを着させ
ていることに因って「暑苦しさ」を排除することに成功しております。

それと対照的なのが、ジェフ・ブリッジス様の「暑苦しさ」(笑)
ハッキリ言えば「濃い」んですねぇ……。ロンゲに色違いの配色をした
衣装。着るものにまるで無頓着なキャラクターを見事に出しております。
それに、片時も放さず、「ホワイト・ロシアン」のグラスを放さないのは、
正に「酒飲み」としての神髄。好きですよ、こういう人。(^^)

で、御話的には、ものの見事に「犯罪映画」の「定石」を踏みながら、
敢えて崩して、それを破綻しない様に再構築しているのが伺えました。

シリアスな「犯罪映画」は、『ミラーズ・クロッシング』で十分だと思った
のでしょうか?(^^;;

レイモンド・チャンドラーの世界をちょっと捻るとこうなる(笑)的な世界
を絢爛豪華に「魅せる」ことに成功しているんです。

それが如実に出ているのが、リボウスキ邸の内装の凄さ……(*^_^*)(ポッ)
恐らく、どこかのロサンゼルスの御屋敷を借りて撮影したのだと思います
が、(セットだったら凄い)本当に豪奢で、華麗で、しかも「静寂」さを併せ
持つ豪邸です。
僕が見た感じですと、『ジョー・ブラックをよろしく』の内装よりも、此方の
調度品の方が趣味は良いですし、アンティークを使用しております。

それで、こんな話を展開させるのが……良いですねぇ。「粋」ですよ。

カメラを担当したのが、『パスカリの島』、『愛と野望のナイル』、『秘密の
花園』、『ファーゴ』等の名手ロジャー・ディーキンズ様

これで驚いたのが、一個所ですが、北方ルネッサンス絵画の巨匠である
デューラーが描かれた数々の肖像画を彷彿とさせる場面があるんです

それは、身代金の受け渡しが、ある事情に因って失敗して、デュード
(ジェフ・ブリッジス)がボーリング場の椅子に座っているシーン。

背後に置かれた、色取り取りのボウリングの球の色合いと良い、ロンゲ
のデュードと良い、薄めの配色と良い、何故かデューラーの絵画を想い
起こさせたのですね。(^^ゞ

そして、語り部のサム・エリオット様が語るセリフ……

「いつまでも、おれたち罪人の味方だ…」

に、イエスの姿を重ね合せたのは僕だけでしょうか?(^^ゞ

「大河浪漫を愛する会」 大倉 里司(HCD05016@nifty.ne.jp)

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