(血)『ブレイド』

ヴァンパイア物には、色々なヴァリエーションがありますが……この『ブレイド』
は「異色作」と言うことでは、他を圧倒的に引き離しているのですね。

何と!ウェズリー・スナイプス演じるヴァンパイア・ハンターのブレイドと言う
存在が……人間とヴァンパイアの混血児と言う設定が凄い。

彼の魂は人間……しかし、肉体はヴァンパイアでして……日光に浴びても何と
も無いと言う設定が破格です。

彼は……臨月状態にある母がヴァンパイアに噛まれて遺伝子上誠にもってヘン
に生まれてしまった「異形の民」そして……自分の母を殺してしまったヴァン
パイアに復讐を誓うべく日々殺戮を繰り返してゆくと言う設定。

敵役のフロストも元々は、人間だったのですが……噛まれてしまってヴァンパイア
になってしまった設定。元々の「貴族階級」(やはり、この世界にも「社交界」
はあったのですね……)からは元人間として蔑まされて……片や必要とされて
いる哀しい存在。

の……筈なのですが、この両者のキャラクターの彫り込みが薄いし、所々本当
に凄いシーンもあるのですが……妙にマヌケな箇所もあり……成仏できていな
いなぁ……と言うのが正直な感想。

でも……ブレイドを演じたウェズリー・スナイプスは本当に鍛え上げた身体に
なっておりますし、剣術の訓練も相当にしたことでしょう。
これは本当に美しい。(*^_^*)(ポッ)

ただねぇ……剣術の美を生かしきれてない箇所も多多あり……そこが勿体無い
なぁ……。

そして、この映画の中には、随所に「日本的な美」が出て参りますが……「形」
だけで……「こころ」が入っていないのです。
オリバー・ストーンとか……リドリー・スコットの和風趣味と同じで彼等なり
に「理解」しようとしているのですが……ぼくが本当の西洋の「美」を理解し
ていない様に、「形」だけなのです。

それは……鉢植えにした盆栽を引っこ抜き……根の部分を裁断してしまうとこ
ろ……。

鋏で花の部分だけを切り取るのでしたら……分るのですが(--;)

『シン・レッド・ライン』のテレンス・マリック監督は、本当に「和の美」と
「洋の美」を知悉した方だったなぁ……とこれを見て痛感致しました。

最後になりましたが……最初のシーンで倶楽部がヴァンパイアの巣窟だったと
言うアイディアは最高!(*^_^*)(ポッ)
今度……倶楽部円山でも借りて血のシャワーを降らせやうかしらとマダムの方
がそう申しておりました。(につこり)

大倉 里司(HCD05016@nifty.ne.jp)
(6月1日 ワーナー・マイカル・シネマズ市川妙典4にて鑑賞)
BGM:Ezee Posse『Everything Starts With Ane』

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