(本)『ボーン・コレクター』

映画版『ボーン・コレクター』は、ジェフリー・ディーヴァー様の原作『ボーン・
コレクター』(文藝春秋刊)を読んで居ないのが惜しいのですが、原作は映画版を
観る限り、非常に面白いのだろう……と言う匂いが致します。(^^;;

四年前、捜査の最中で事故に遭い半身不随となってしまったリンカーン・ライム
(デンゼル・ワシントン様)は、パソコンのモニターを見つめながらいつ尽きる
とも判らない余生を送っている身。肉体的な余生はまだまだであったが、今度大
きな起きたら植物人間に為るであろうと……看護をしているセルマ(クイーン・
ラティファ様)に言われており、友人の医者に安楽死のお願いをもしていた。

片や、婦人警官で近日青少年課に配属になる予定のアメリア・ドナヒュー(アン
ジェリナ・ジョリー御嬢様)は、同僚の恋人も居るが……何故か結婚へと踏み切
れない生活を送っていた。

アメリアが無線連絡を受けて現場に急行した一つの遺体が……この二人を結び付
けることになる。

幾つか欠点はある作品です。ですが……それを明かしてしまうと面白く無くなっ
てしまうので(と……言うかミステリーとしての基幹に係わる欠点です)

それでも、この作品を割と評価するのは、原作の力も大きいのでしょうが、一重
にキャラクターが立っていることなんです。

主人公二人も良いのですが、それよりも、同僚の警察官が織り成す協奏曲が出来
ているんですね。ほんの少ししか出てこないキャラクターでも何となく「匂い」
がするとでも申しましょうか?脚本には出て来ない部分でも「原作」を読んで
キャラ作りをしている為だと思いますが……登場人物が生きています。

ジョン・マッグローン様が演じたサイモンと言う刑事は、ホント……そんな感じ
がするんですね。セリフは極度に少ないけれども「匂う」。

最初の殺人の捜査方法と推理を殊丹念に行うのも、これからハショリますよ〜
と言うお詫びだった気がするんですね。(^^;;

大ベストセラーの映画化は、トマス・ハリスの『羊たちの沈黙』が傑作と言って
良い出来だと思いますが、それにくらべたら「佳作」留まり。でも、これだけ纏
めてキャラを出していることで余り悪くは書きたくない作品であります。

でもなぁ……これが大規模公開で、イーストウッド師匠の『トゥール・クライム』
がシネマグナムだったとはチト哀しいものが(爆)

「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2000年5月1日 ワーナーマイカル市川妙典スクリーン9にて鑑賞)

「は」行で、はじまる映画の感想に戻る

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送