皆様、こんばんは。大倉です。遅まきですが、『コップランド』を鑑賞致しました。
スターローンを仲立ちにして、デ・ニーロとケイテルが上手く調和を取っている
図式が成り立っております。観る前迄は暑苦しそうなイメージがあったのです
が、実際にはその図式の為、対立構造が上手く消化された気が致します。
(内容漏れ防止の為改行)
レイ・リオッタが今回の映画では一番得をしたキャラクターでしょう。
持ち前の「悪人顔」を逆手に取って、何を考えているか分からない様でいて、
実は善人だったと言う設定が実に生きていて、映画に奥行きを与えています。
僕が思ったことは、ハーヴェイ・ケイテルが演じたレイと言うキャラクターの
悲劇性です。
彼は、治安が良くないNYを離れ、郊外の町に警官達の「共同体」言わば、
「公界」である「コップランド」を作る為に奔走していたものと考えます。
ただ、その為には金が必要で、裏金融に手を出し、融資を引き出した。
だが、結果的にその為に彼も駒の一つとして使われてしまう………。
片や、スターローンが演じたフレディも、NY市警察に入る夢は断たれ、
住人の反発を買う日々が続くでしょう。
でも、彼の心にはもう不満は無いものと御見うけしました。現状をあるが
ままに受け入れる心の準備が整ったからです。
一面的な「勧善懲悪」を超えた部分に,この映画の真価を見出します。
「大河ロマンを愛する会」 大倉 里司(HCD05016@nifty-serve.or.jp)
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