(呆)『ダブル・ジョパティー』

(罵詈雑言モードを通り越して「いけませんね」モードです)


刑事法の根本である「二重処罰の禁止」という発想は面白い着眼点ですが、料
理の仕方が余りにも下手で全て台無しにしてしまった映画。

シアトル郊外に住む平凡な主婦リビー(アッシュレイ・ジャッド様)。彼女は
実業家の夫ニック(ブルース・グリーンウッド様)そして、最愛息子マティと
一緒に幸せな生活を送っていた。しかしある日突然夫殺しの罪を着せられ、幼
い息子を親友のアシジーに預けたリビーは、刑務所での長い生活を余儀なくさ
れる。しかしそのアンジーとマティの行方がわからなくなってしまう。ようや
く探し当てたリビーは、その時、衝撃の事実を知った……それは死んだはずの
夫が生きていたことを…やがて、リビーは収監されていた元女弁護士のマーガ
レット(ローマ・マフィア様)から、「二重処罰の禁止」と言う知恵を授けられ
る……。とにかく、刑務所を出て……マティを我が手に……と燃え盛るのであ
りました……

と………大筋は、これでも良いんですよ。ですが、無駄なシーンばかりを入れ、
肝心要のシーンをすっ飛ばした演出。深みのまるで感じられない撮影、気合を
入れているのだか、入れていないのだか全然判らない役者陣と………ホント。
良いところを探すのが一苦労な「いけません」映画の決定版!

まず………リビーが夫殺しで逮捕されました。で………何で有罪になるの???
死体が見つかっていれば納得は出来るでしょうが、それ無しだと苦しいし、導入
部から躓いたのが致命傷……。まあ、それは、クリアーしたと考えましょうか?

刑務所に入りました。中々収監されている二人のキャラクターは立っているんで、
そこは誉めても良いでしょう……ですが、彼女がどう変わったのか?が今ひとつ
判別出来ないのが痛い!

愛する息子と一目会いたいのは、母として最大の願望……でも、遠目でもやすや
すと罠に嵌まってしまうのは?同情しろと言うのが無理な話。

そして……トミー・リー・ジョーンズ様演じる保護観察官も御間抜けなんです。
わざわざ勿体ぶった過去を付ける割には、今ひとつ精彩に欠けると言うか……
そして、リビーのほうも、「殺人容疑」では無罪になったものの「詐欺容疑」
とか色々と犯罪を犯しているんですよね……これでメデタシメデタシ……とは
パラマウント上層部のおつむの程度を疑う作りで御座います。

ホント……これがまだまだ上映されて『氷の接吻』の様な優れた映画が打ち切り
とは、松竹も情け無い……(--;)

「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2000年3月23日 丸の内ピカデリー1にて鑑賞)

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