(愛)『フェアリーテイル』

今日は変に嬉しい日でして、上野の国立西洋美術館で開催されていた
「イタリア・ルネッサンス美術展」、国立博物館の常設展、国立近代美術
館にて開催の「鏑木 清方展」(これが凄かった!(*^_^*)(ポッ))を続けて
ハシゴしたのですが、段々と時間の経過と共に良くなって行くと言う嬉し
い流れになっておりました。

今日、その嬉しさを頂点にまで至らせてくれたのが、これから紹介する
『フェアリーテイル』なんですよ。\(^○^)/

1917年の英国ヨークシャー地方にある、一つの小さな村。そこで二人
の少女が父親から借用したカメラで「妖精」を撮ってしまった……。

写真を見た母親が、神秘主義者ガードナーに写真を渡し、それがコナン
ドイル卿が取り上げた事により真贋論争の幕が切って落とされた。

これが史実です。

映画ですので、史実はわきまえながら決して歪めることなく、この事件
に隠された「真実」を浮かび上がらせる事に見事に成功した紛れも無い
傑作です。

写真を撮ったのが、当時8歳だったフランシス(エリザベス・アール御嬢様)
そして、御嬢様の従姉妹にあたる12歳のエルシー(フロレンス・アール御
嬢様)なのですが、御二人が実に可愛く、水晶の様な美しさで魅了致します。

フランシスの父は、フランスの戦地にて行方不明となり、片や12歳のエルシ
ーも弟のジョセフを肺炎で亡くし、日々喪服での生活を送っておりました。
と書くと、お涙頂戴と言われそうですが、この映画は、それらの要因を踏ま
えた上で、「妖精」との出会いを通じて大人になる為の成長物語でもあるん
です。

息子であるジョセフを亡くした哀しみに揺れる母、その想いを遺したいが為
にカメラを手に取った父の存在。これらが、控えめにですが実に「愛」に
溢れているんです。

「愛」と言えば、この事件に係わった人達への「愛」も忘れる訳には参りま
せん。肯定派に廻ったアーサー・コナン・ドイル卿(ピーター・オトゥール様)
否定派でありながらも、決して少女達への気遣いを忘れないハリー・フーデ
ィーニー様(世界的なマジシャンで、一番影響を受けて居たのが初代 引田
天功様でしょう)この役をハーヴェイ・カイテル様が演じており、実に「品」に
満ちております。\(^○^)/

それに、一寸しか登場しない皆様でも、実に個性ある面子で、観ていて何度
目頭を熱くしたか解りません。
それぞれが着ていらっしゃる服、しゃべり方、癖、それらがキチンと織り込ま
れ、監督でいらっしゃるチャールズ・スターリッジ様の「想い」としてフィルムに
結晶してゆく姿は、正に「匠の業」。

そうした訳で、今回は、僕とマダム・DEEPの連名にて、『フェアリーティル』
を今年のベスト1候補として推薦させて頂きます。

ファンタジー物と敬遠している貴方にこそ観て頂きたい、第一級の映画です。

「裏社交界の徒花」マダム・DEEP
「大河浪漫を愛する会」 大倉 里司(HCD05016@nifty.ne.jp)

 

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