(生)『ファイアーライト』

皆様、今晩は。大倉です。

明日限りで終映の『ファイアーライト』を観て参りました。

ヴィクトリア朝最盛期の英国にてスイスから来たエリザベス(ソフィー・マルソ
ー御嬢様)が父の背負った借金を返済するが為に自ら代理母となり……英国人
貴族チャールズ(スティーヴィン・ディレイン)と三日間だけの関係を結ぶ……。
子供が生まれ契約終了……満たされぬ思いと共に七年間の歳月が過ぎ、エリザベスは、
一目我が娘を見ようと……英国迄訪れるのであった……。

これが大体の粗筋です。

ぼくが率直に思ったのが……出来が甘いが「力作」ですし、本当に「想い」は
伝わってくるんです。

と……言うのは、この映画に出てくる総てのキャラクターに深みがあるし、それ
ぞれに抱える「地獄」を感じるからなのです。

エリザベスは娘を失った哀しみと……三日間とは言え、身体から始まって最初
はマグロ状態で寝てしまったチャールズと段々と情が移ってくる場面なんです
よ……。

これって、痛い位に解るんですよね。ぼくも……数多くの男性と夜を重ねて参
りましたが、一度寝て……もう一度寝てしまうと密度が違うんですね。
御互いに相手のことを良く想いたいし、愛したい……。やはり一晩限りの相手
と暗闇の中でセックスをして……何も言わずにサヨナラでは辛すぎるし、相手
の一部分だけでも留めておきたいと言う気持ち本当に分ります。

そして、チャールズもまた「地獄」を抱えていた一人でした。愛する妻が新婚
早々に落馬事故で植物人間になり……彼女に向かって総てを告白する日々……。

妻の妹のコンスタンス(リア・ウィリアムズ)もまた地獄を抱える一人

この映画は心の奥底に「地獄」を抱えながら生きている人への応援歌となって
いるのを、ぼくは感じました。

それぞれの登場人物が下す「救済」への手段……それが唐突に感じられるのが
この映画の最大の弱点ですが……「想い」は感じ取れたのでぼくは片目を瞑っ
てこの映画を褒めます。\(^○^)/

だって……人間ってどこか折り合いを付けて生きていくしか無いでしょう……。

それで良いのです……(号泣)

「大河浪漫を愛する会」大倉 里司(HCD05016@nifty.ne.jp)
(6月9日 ル・シネマ2にて鑑賞)

BGM:OST:『シン・レッド・ライン』より『Stone My Heart』

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