(美)『フリークス』

先日、ぼくの住んでいる南行徳地区にも「TUTAYA」がオープンして、
行ってみたところ……あるわ、あるわ宝の山状態(嬉)

普段は御目に掛かれない、『家』とか『ラビッド』とか……\(^○^)/
(次は借りるぞ!)\(^○^)/\(^○^)/\(^○^)/

で……今日探していたのが、サミュエル・フラーの『最前線物語』だっ
たのですが……在庫無しとのこと……(涙)

そうした訳で、遂に観れました……(感涙)あの……『フリークス』を!

物語の方は……旅回りのサーカスの一団に属する矮人、奇形の異形
の民、そのうちの一人のハンスが、同じ小人であるフリーダ御嬢様と
恋仲になっておりました……ですが、絶世の美女である軽業師クレオ
パトラが大男ヘラクレスと共謀し……ハンスと偽装結婚し、彼の持つ
遺産を巻き上げる計画を立てていた……。

カルト映画として紹介されることが多い一作ですが……これは「美」
の極みです。(*^_^*)(ポッ)

と言うのも……身体障害者を扱った映画で、これを超えるものは、
ぼくが知る限り無い程完成度が高く……決して嫌みでも、感傷的に
なるでも無い、あるがままの姿を彼等の視線の高さで捉えた名作です。

ぼくが感動したのは……実は、偽善的なクレオパトラの視線が、実は
自分の視線だったのでは?と観客にさり気なく提示するその手腕。

それと……フリーダ御嬢様が、洗濯物を干しながら、健常者の美女
であるビーナス御嬢様と会話をするシーン。
このときに……洗濯物を干す紐の高さが、フリーダ御嬢様の視線の
高さに合っていると言う点なのです。

そして、そのシーンでは、視線の違いを意識させない様に、ビーナス
御嬢様の方は、階段に座らせております。

この技法ですが、スペイン宮廷画家として頂点を極めた天才画家
ディエゴ・ベラスケス師の手法なのです。

彼が宮廷画家としてのみならず、後世の画家から絶大なる支持を
集めたのは……技法の素晴らしさもさることながら、実に人間に
対して優しくも厳しい眼で彼等を描き続けたことにあると思っております。

普通の宮廷画家でしたら、軽いデッサン程度で仕上げたであろう、当時
の宮廷に囲われている矮人達を描いた作品も、手抜きをせず文句無し
の逸品として仕上げているのです。

そして、クライマックスの雨のシーン……。
この時に這いずりよる彼等が何と美しく……そして人間としての苦悩を
抱えた存在として描かれているでしょうか……。

「大河浪漫を愛する会」 大倉 里司(HCD05016@nifty.ne.jp)
5月26日 ビデオにて鑑賞

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