(舞)『フル・モンティ』

皆様、御機嫌如何ですか?大倉です。

先日、『フル・モンティ』を鑑賞致しました。非常に観た皆様が高く評価されて
居るのは肯ける話ですし、各映画祭でも、『観客賞』を総ナメにしたのも本当
に分かる気が致します。

ですが………。僕は乗れなかったのです。………(T_T)…………………



♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂禁断の18禁モード突入♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂



乗れなかった理由としては、先ず第一に期待が大きすぎたことがあるでしょう。
先に、『フル・モンティ』のサントラCDを聴いて、この曲が何処で掛けられるか?
あれやこれやと、想像していたのです。
このCDには、見事な迄のダンスナンバーがずらりと勢揃いしております。
Donnna Summerの『Hot Staff』、Sister Sledgeの『We Are Familey』、
それに、M Peopleの『Moving on Up』等々。

この中でもとりわけ、M Peopleの『Moving on Up』に期待しておりました。
サントラ盤で4曲目に位置しておりますから、恐らく最後のステージでは無く、
「チッペンデール」のショーの時に行われるだろうなと勝手に想像して居りまし
た。予想としては大当たりだったのですが、この使い方は、余りにも寂しい。(涙)
Donna Summerの『Hot Staff』も傑作だとは思いますが、この使い方の
落差と言えば……。

それに、「チッペンデール」のライブシーンが観れないのも、またガッカリした
一つの要因です。これは、最後のライブシーンとの競合を避ける為に行わ
れた処置でしょうが、彼等6人のステージは、明らかに「チッペンデール」の
ステージとは異質な物です。
「チッペンデール」のステージは、男子禁制ですが、何本かビデオになって
いて、それにて鑑賞致しました。彼等のステージは、あくまでもソロが基本です。
それすらも見せず、ラストの群舞だけで済ませてしまうところに「甘さ」を感
じたのです。

群舞だからと言って、批判ばかりはしておりません。それを避ける為に服を
着てソロで、ロバート・カーライル様が息子の前で踊っているシーンがありま
したが、それは、ちゃんとした物でした。(^^)
それに、群舞とは言え、見栄えがする男、ガイ(ヒューゴ・スピーア)を
全面に出し、何とか観れるステージにしたのも、工夫が見られます。

でもねえ。ステージ場面に、いかんせん「華」が無いんですよ。(涙)
それは、ガズを演じたロバート・カーライル以外に深みがあって、複合的
なキャラクターが居なかったからでしょう。
彼等一人一人の性格描写をきちんとして、性格に見合わせて一人一人の
ステージの上でソロ場面を入れてくれたら、この映画は文句無しの傑作
になったことでしょう。

例えば、ブラックのホース(ポール・ハーバー)が脱ぐところで、Wilson
Pickettの『Land of a 1,000 Dance』を再び掛けて下さったら、僕も文句
無しに「舞ひ」をしております。(^^ゞ

結果的に一番、笑えたのが、『フラッシュ・ダンス』をビデオで観ている
ときにデイブ(マーク・アディ)が、イチャモンを付けるところ。

「こんなんで、溶接工かよ?!」にだけは大笑い。

先ほど、Donna Summerの『Hot Staff』について書きましたが、この選曲
からして、この映画、道を踏み外したようでいて結構保守的ですね。
ロンバーと、ガイのゲイ関係の描き方にしてもそうですし、Donna Summer
を選ぶ所は70年代の匂いが致します。
と言いますのは、Donna Summerを評価したのも、ゲイのクラバーでしたし、
彼女が「神はディスコを作られました。そして、ゲイを滅ぼす為にエイズ
をも御作りになりました」と言う「失言」を吐いてしまった為に、彼等は
彼女を失墜させたのです。


♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂禁断の18禁モード脱出♂♂♂♂♂♂♂♂♂♂


と言ってもこれだけで、一本の映画を作って、しかも評価されたことは何だ
かんだと言っても嬉しいことです。

ゲイの映画ファンの大倉 里司(HCD05016@nifty-serve.or.jp)

BGM:オリジナル・サウンド・トラック『フル・モンティ』より
M Peopleの『Moving on Up』

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