(若)『インディアナポリスの夏』

段々と……夏ですねぇ。暑いです。そうした最中『インディアナポリスの夏』
と言う映画を観て参りました。

以前、『隣人は静かに笑う』と言う、脚本が素晴らしいのに演出で総て台無し
にしてしまった悲運の映画を撮ったマーク・ペリントン監督の処女作と聞いて
期待はしていなかったのですよ……しかし……これは、実に良いです。
\(^0^)/

やはり、ぼくが大嫌いな『プライベート・ライアン』で、比較的まともなアパ
ム君と言うキャラクターを演じていたジェレミー・デイヴィス様と、今年観た
中で最も忌まわしい映画『アルマゲドン』のベン・アフレック様が綾なす50
年代の青春物なんです。

最初……これにジェレミー・デイヴィス様が出ていることを読んだ時は……
ノルマンデイ後のアパム君(笑)と考えていたのですが、大きな誤算でした。

物語の方は有って無きが如し……1954年の夏、故郷インディアナポリスに
向かう列車の中で二人の復員兵が出会う……。一人は、内向的でひ弱で、前線
に向かうことなく基地で広報活動をしていたソニー・バーンズ(ジェレミー・
デイヴィス様)、そして高校の時から長身でバスケットボールの花形だったガ
ーナー(ベン・アフレック様)が出会い……二人は御互いに自分に無いものを
見出す……。

この二人のキャラクターがしっかり出来ているから、所謂青春物で、目新しい
ものは何もありませんが、妙に胸に迫ってくるものがあるのです……。

ぼくは、ガーナー型では無いので、彼の分析は難しいのですが……でも、ハン
サムガイでなお且つ長身、スポーツ万能……でも、人から外見だけで判断され
ることに嫌気がさしているし、充実した人生を送るためには今迄では無い「何
か」を求めているのを感じます……。

で、片やソニーは、保守的な両親に育てられ……愛されているのを感じながら
も今一つ表に出ることの出来ない人間なのです。
そして、その扉を開けてくれる人間を求めていて……それがガーナーだった。

何を隠そう……今年観た中では……自分に一番近いキャラクターだなぁと感じ
ました。

でも、こう感じるのは、ぼくだけでは無く……映画を観た観客がどちらかを選
ぶか……混合型であったり、ガーナー型であったりするのです。

『プライベート・ライアン』のアパム君の場合は、ソニーよりも遥かに自我が
強い人間です。だから、一緒についていったライアン救出部隊の8人が良く彼
に辟易しなかったのかなぁ?と不自然に感じました(演出上のミス)

そして、ソニー君の良いところは、自分を何の価値も無いクズだと思っている
点、でも……それでは生きてゆくのが辛い……で、鏡に向かって「俺は素晴ら
しい存在だ」と問い掛けるシーン。良く解るよ。(^^)(^^)(^^)ウンウン

ラストに示されるのは、「夢」を持って身一つで旅立つソニー君。画面に向か
って「これからは君にも、明るい未来が待っているんだ\(^0^)/」と、ぼく
は励ましたくなりました。(^^)

「大河浪漫を愛する会」大倉 里司(HCD05016@nifty.ne.jp)
(7月15日 シネ・アミューズ・ウエストにて鑑賞)

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