(迷)『ジャンヌ・ダルク』

余談の方から入りましょうか?ジャンヌ・ダルクと言えば中世の王侯貴族でも
無いのに、何故か?彼等よりも名前が知れ渡っております。

1920年にバチカンが彼女の名誉を回復し……聖人の列に加えたから?
それでは……他の聖人の名前を言える方は?と為るわけでして……ぼくは、正直
言って彼女の事は、どーでも良い部類に入るんですね。(^^;;
生涯を追って行っても面白くないんですよ……(--;)ハッキリと言えば年代を少
し下げてカトリーヌ・ド・メディチや、エリザベス一世の業績と興亡を辿って
行った方が遥かに面白い……で、何故、人々はジャンヌ・ダルクと言う一人の
少女に興味を持つのか?ぼくには理解に苦しむところがあります。

と………言うことで、かなりの辛口の評価になりますので、御容赦ください。

観てみて感心したところと、呆れたところの二つがありまして、感心した所は、
ナポレオン一世が奉り挙げた「救国のヒロイン」だけあって、史実としては手順
を踏んでおります。南のアルマニャック派と北のブルゴーニュ派に分けて闘った
俗に言う100年戦争ですが……100年も続いただけあって(応仁の乱は11
年でしたか……)チンタラしているんですね。ハッキリと言えば我が身可愛く士
気が低い。こうした情勢に渇を入れたのがジャンヌ・ダルクな訳ですが……ぼく
には、この映画の中のキャラクター像がまるで掴めませんでした。

精神分裂症的なところは、ぼくにも多大にありますが……イングランド軍を旧約
聖書のヨシュアの様にバタバタと殺しておきながら……戦いが終われば聖母マリ
アの様に涙を流す……まあ、良いんですがねぇ……(--;)
そのプロセスに何があったのか?が一向に判らないんですね。一応少女時代の映
像を含ませて納得させようとはしているんですが……どうも、浮いた感じしかし
ないのですよ。

終盤になって……ダスティン・ホフマン様演じた「神」(?)が出てくるので
すが……「神」とジャンヌとの対話……ベッソン様はかなり考えている様なの
で……ぼくも正直言って悪く書きたく無いのですが……

ベッソンさん……アンタにとって”神”は居なかったのでしょう?

と感じてしまったのです。それは別に構わない……でも、スコセッシの『最後の
誘惑』を前にしたら余りにも「薄い」んですね。

と………そんな訳で、『ブレイブ・ハート』のスコットランド解放の闘士ウィ
リアム・ウォレス様が……「フリーダム!」と叫んでイングランド軍に立ち向
かったのならば、ぼくだって剣を取るかも知れませんが……ジャンヌ・ダルクが
「フォロー・ミー!」と叫んでも………また言っているよ、あの女が………(--;)
と飯でも食っているでしょうなぁ………

「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2000年1月4日 ヴァージンシネマズ市川コルトンプラザ8にて鑑賞)

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