(愛)『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』

ある日、春日部で突然「20世紀博」というテーマパークが開催された。
70年に大好評を博した大阪万博をモデルに、昔のテレビ番組や映画、
暮らしなどを再現し、懐かしい世界にひたれる遊園地に大人たちは大喜び。
でも、しんのすけをはじめとする子供たちには、ちっとも面白くない。
むしろ毎日のように夢中になって遊びに行く大人たちに、やがて父のひろし
は会社に行かなくなり、母のみさえは家事をやめ、しんのすけが泣きじゃく
る妹のひまわりのオムツをかえる始末だった。この「20世紀博」の開催の
裏には「イエスタディ・ワンスモア」計画が秘められており……一組の男女
の儚い野望が込められているのでありました。(涙)

 

掲示板のあちこちで大絶賛を浴びている本作ですが……ひねくれものの自分
が観ても号泣の連続。逆に子供たちは白けているんじゃないのか?と危惧し
た程なんです。明らかにこの作品子供をダシにして観るお父さん、お母さん
の為の映画なんです!(断言!)

何故かと言えば……「20世紀博」なんですが、モデルは岡本太郎画伯作成
の「太陽の塔」をはじめとした1970年の「大阪万博」をモチーフにして
はいるのですよ。ですが……怪獣が登場するシーンで、最初に「ソ連館」が
崩壊したり(勿論、鎌とハンマーの国旗も崩れます)(笑)<危ない!
そして、某パビリオンが燃えるのですが……金閣寺放火事件を思い出したり、
そして「20世紀博」の遠景が1867年の第一回のパリ万博のモチーフに
極似しているからなんですね(だから中央に鉄塔があるんです)かなり奥が
深〜い映画ですよ。

パリ万博を20世紀の幕開けとして捉え、20世紀現代史を綴ってみた……
で……御子様を持つ母、父をターゲットとすれば、必然的に昭和30〜40年
代の世代に焦点を当てているんです。と……狙いは明白なんですが泣けるん
です。

『魔法使いサリー』とか『ウルトラマン』とか『デストロイヤーVSジャイ
アント馬場」の対決……町には白黒テレビ……アナログLP盤復活など……
懐かしさのツボつきまくり♪

で……洗脳された大人達が、トラックに乗せられ収容。で……子供達は別の
部隊にて収容と………政治スリラーの要素も加味し、『ガントレット』を彷彿
とさせるバスの使い方も70年代アクション映画ファンには堪らない魅力!
趣味全開で突っ走っています(笑)

暗部も描き出しているんですよ。労働するから日々の生活が順調に行っている
部分があって、大人たちが洗脳された結果、町への送電がストップ!子供たち
は食料を求めてコンビニに……でも、いじめっ子が占領していて飢餓を迎える。
かなり怖いです。『漂流教室』の読者には特に(笑)

この「イエスタディ・ワンスモア」の首謀者のケンと言うキャラが良いんです。
70年安保の闘士的な匂いがあって……それだけで涙。
「20世紀……全力で高度経済成長を続けて、見つづけた夢をもう一度見たい」
その一念でこの計画を組むのですが……哀しいんですねぇ。
そして………しんのすけが父ひろしを呼び戻すために行なった「ある秘策とは?」
そして………ひろしが見た「人生」とは……(号泣)

回想シーンは数あれど、『砂の器』での丹波先生の語りに匹敵する位の名シーン!
「人生は美しい」と素直に思えた極私的大河浪漫の名作誕生です。

「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2001年5月1日 ワーナーマイカル市川妙典スクリーン6にて鑑賞)

BGM:STONE AGE『Time Trvellers』

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