(湯)『クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦』

ここは、奥秩父のとある温泉(?……埼玉って唯一温泉が無い県だった気が)慰安
旅行で温泉を訪れていたふたば幼稚園の先生たちが、目の前を横切る巨大な怪獣を
目撃する。その数日後、野原家に不発弾処理として警官を装った何者かに拉致され
る。やがて、目が覚めたら、そこは某所地下にある政府秘密機関”温泉Gメン”の
地下秘密基地だった。隊長の草津の説明によれば、秩父で目撃された怪獣は悪の組
織「YUZAME」の開発した巨大ロボット。彼らはマグマ熱を利用して極地の氷を溶か
し、世界中を水没させるという「地球温泉化計画」を進めているのだという。それ
に対抗するには、伝説の温泉「金の魂の湯」のパワーがどうしても必要だった……。

遂に本編のレビューが打てる!\(^0^)/

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』で「丹波先生」
のことを書いたら、今回ホントに出てきたので、見えない赤い糸が『クレしん』
と自分を結びつけているのね♪<目に☆(笑)

丹波先生ファン必見のこの作品!出るなり美味しいところを全部掻っ攫っていく
存在感!流石はジェームズ・ボンドとも入浴しただけのことはあります。(湯冷め)
感想を挙げる為に、二回観たのですが……細部まで練り込まれた設定に唸るばかり!
これは、決して御子様向けだけの映画ではありません。
もちろん「建前」としては、GW期間中の映画ですし、子供「にも」楽しめる様に
作ってあるのですが、主要ギャグは殆ど40代〜50代の方向けの高度さ!
「家のローンが30年残っているんだぞ〜」とか「十二億円の戦車がぁ……」とか、
中々辛口のギャグが冴え渡ります。

秀逸なのは、問題の「怪獣」が出てきてからの描写でして、司令室のモニターを観
ながらYUZAMEの総統が、自分で壊しながら報道を見て「これだけか……(--;)日本
人は危機管理がなっとらん」とボソッと呟くところは正に共感♪そして、ビシバシ
と壊していくのです。映し出される「報道特別番組」がまた芸が細かい!「当社ヘ
リにて撮影」と画面の右下にテロップが入っていたり、事故現場を写しながら避難
地域一帯が流れていたりとパニック映画オタクには心憎いばかりの「ツボ」直撃!

そして……野原一家の周辺の人々の描写が素晴らしいの一言!
「怪獣」が春日部市を襲い、幼稚園では園長先生が、親御さんと園児と涙の別れ…
音楽もこの頃から「泣きのツボ」全開モウド……。
逃げ惑う市民……色んな人が居ます。過去に出てきたキャラクター総出演的な感じ
なのでしょうが……中でも泣けたのが、古本屋の女主人と店員の「手話」での会話。
「ここは私の店よ、逃げる訳にはいかない」には1シーンと言えども滂沱の涙。
背後の本が斜めになっているところが、またしても「ツボ」直撃!

どうして、毎回こんなにレヴェルが高い作品を生み出すことが出来るのでしょうか?
泣かせるツボも満点、笑いのツボも押さえ、アクションシーンも秀逸。1作品だけ
ならば「まぐれ」もアリでしょうが……これは驚くべき才能です。

「パニック映画友の会」大倉 里司
(2001年5月2日 ビデオにて鑑賞)

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