(闘)『クレヨンしんちゃん〜暗黒タマタマ大追跡』

まだ四作品しか観ていない『クレヨンしんちゃん』シリーズですが、観た中で、
一番アクション映画として完成されているのが、この『暗黒タマタマ大追跡』
でした。

劇場編デビューのひまわりちゃんは、みさえお母さんに溺愛されて育ってお
りました。当然のことながら面白くないのは、しんのすけ。ある日、しんのす
けが一つの宝玉を持ち帰りそれをひまわりが呑み込んでしまった為に、野原一
家は、たまゆら族とたまよみ族の二つの勢力から追われることに……。
何故かと言えば、発掘された埴輪の中に封印された、古代神「ジャーク」を蘇
らせるためには、2つの宝玉が必要であり、ひまわりちゃんが呑み込んだのは
その一つ。

銀座の倶楽部を根城にする、たまよみ族頭領、玉王(声…中村 玉緒さま)と
新宿2丁目のショーパブで活躍されているたまゆら3兄弟……そして野原一家
を巻き込んだ死闘が今はじまろうとしていた。

「アクション映画」としてと書きましたが、これも子供が観て判るんかいな?
と言う内容でして……野原一家をフォローする女刑事、東村山よねは、その名
前を恥じて、「グロリアと呼んで」と語る始末ですし、逃避行中にひまわりの
オムツを買いに走ったショッピングセンターが「BIG RED ONE」(凄!)
そして、青森の山中にある「あ、それ山」を守るのは「七人の侍」でして勘兵
衛、菊千代、久蔵………そのまんまじゃないの!(笑)

今回の見所は、ロード・ムービーとしてと、アクション映画の融合。『グロリア』
もそうでしたが、あんな感じと思って貰えば間違いありません。
そして……銀座の倶楽部は兎も角(行ったことが無いのよ)、新宿2丁目の描写
に関しては望月六郎監督の『皆月』よりも描写がリアルです!(驚!)

マッチョなお兄さんが抱きかかえるような御手洗いも、如何にもありそうですし、
ショーの内容、そして驚いたのが雑居ビル内部の廊下の描写!!!これ取材し
なければ描けません。

更に凄いのは、オカマ3人兄弟の交わす会話の内容!日本のゲイ・ムービーで
も此処までリアルな日常会話って聞いたことが無い!如何にも2丁目のお姐さん
達がスーパーで買い物するときの会話なんですねぇ。

そして、アニメと言えども男性陣がセクシーなんですよん。ビルダー体型の佐竹
がボディーガードで、アメリカから来たヘクソンと言う男が強いこと強いこと………
たまゆら3兄弟のローズ姐さんが語った言葉では無いですが、「タイプだわ(*^^*)ポッ」
は実写だったらそう思えるだけのセクシーさがあるんです。

ただ、今回の弱点は、その「強さ」にあるのでして、対決して倒すのですけれども、
その理由が今ひとつ釈然としなかったのが難アリですねぇ………。

そして、もう一つの弱点は、春日部の描写が今回殆ど無かったことなんです。
「ロード・ムービー」として処理した以上、こうなるのは仕方無いけれども、無いもの
ねだりになるんですかねぇ………。

とは言うものの、依然として「アッ!」と驚愕するようなシーンがあるのは凄いことで
して、今回は「健康ランド」の名刺交換シーンが白眉の出来でした(謎)

「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2001年5月10日 ビデオにて鑑賞)

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