(^^)『ライフ・イズ・ビューティフル』

千葉県市川市南部に御住まいの方以外にはどうでも良い話題ですが、
4月1日に我が家から一番近い映画館「ワーナー・マイカル・シネマズ
市川妙典」が出来て、余りシネコンが好きでない僕にとっても満足が
行く作りでした……まだ、空き地も沢山あるし、地震が来ても安心(^^)

全体にブルーの作りをしていて、1階がブックス・リブロと言うのも嬉しい
配置……待ち時間用。(^^)(^^)

そして……9館あるので、今回御紹介する『ライフ・イズ・ビューティフル』
の様な「単館系」の作品迄上映してくれるので言うこと無し\(^○^)/

前置きが長くなりましたが、『ライフ・イズ・ビューティフル』の御紹介&感想
を書かせて頂きます。

1939年イタリアのトスカーナ地方……ユダヤ系イタリア人のグイドは、
本屋を開くのが夢。ホテルマンの叔父(骨董ファンでもある……ここが
重要)を頼ってこの街にやってきた。ムッソリーニ政権下であったが、
一応国王は健在で、彼が国王に間違えられるエピソードもあります。

そこで、彼は小学校教師のドーラ(ニコレッタ・ブラスキ様,実際にロベ
ルト・ベニーニ様の奥方)に惚れてしまう。彼は手段を選ばすに猪突猛進
し彼女を妻にする…そして数年後愛する一つ種ジョズエ(ジョルジオ・カン
タリーニ御坊ちゃま)が生まれる……が、時代の流れはそれを許さなか
った……。ドーラも、強制収容所に夫と子を追って入所する……と言う
筋立て。

非常に良く出来た映画です。世界各国の映画祭等で44部門の賞を総
ナメにしたのも本当に肯けます。

まず、感じたのがベニーニ様の、コメディアンとしての誇りを随所に感じ
るのですね。そしてその笑いが、権力に向かっては秘めたる毒を発し、
弱者へ向かっては愛を注いでいるのが良く分かります。(^^)

それは、この街に来て訪れる最初の家の子供の名前が、ベニートと
アドルフと言う名前……これってかなり強烈な批判ですねぇ……\(^○^)/
すなわち、民衆によって彼等が選ばれたのを暗示しているんです。
戦後になって「協力していません」と、いけしゃあしゃぁとおっしゃる方々
への痛烈なる「毒」を感じました。

そして、叔父が所有している白馬に緑のペンキで「ユダヤ人の馬」
と落書きをされてしまう……ところが、この馬が再度登場するシーンの
「毒気」には感動しました……。
それは、ドーラと地方の名士の婚約祝いの席で、ホテル側から進呈
されるのが……エチオピアを象ったケーキなんです。(ムッソリーニは
エチオピアに侵攻しております)そのシーンに対比させるかの様に
緑色の髑髏マークが描かれた馬に乗ってグイドが登場するシーン。
当時の上層階級に対する無言の抗議としてこれ以上の物はないでし
ょう……しかも、説教臭くなく「サラリ」と流しているところが「匠の業」。

それに、叔父様が骨董ファンと書きましたが、この映画に出てくる美術
品の目筋の良さは本当に凄い……\(^○^)/

唐三彩のらくだの象はレプリカだと思うのですが……(^^;;
真鋳のベッド、北方ルネッサンスの画家達が描いたであろう肖像画。
漆工の屏風の朱の鮮やかさ、マイセン磁器であろう小皿(壁に飾って
あります)、前世紀末に流行った銀盤写真の数々……観ていて欲しい!
と思う品ばかり。

ホテルのフロントに「さり気なく」置かれたベネチアン・ガラスのゴブレ
ットも観た瞬間に、身を乗り出して鑑賞してしまいました。(^^ゞ
そして、大量に置かれたワイン・クーラーの彫り込みの良さ……(^^;;

いやぁ……十二分に「目の保養」になりました。m(_ _)m

ただ、僕にとっての欠点を挙げるならば、このグイドと言う親父さん、
頭の回転が早いのは分かるんですが、ハッキリいってうざったい。(笑)
子役がうざったいのは良くあることなんですが、親父がうざったい映画
は初めて観ました。(笑)
理由はあるんですが……そこが僕が乗り切れなかった不満ですねぇ(涙)

でも、出来は本当に良いので、皆様、是非観て下さいね。(^^)/~

「大河浪漫を愛する会」 大倉 里司(HCD05016@nifty.ne.jp)
(4月28日 ワーナー・マイカル・シネマズ市川妙典3にて鑑賞)

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