(幻)『キャメロット・ガーデンの少女』

『キャメロット・ガーデンの少女』と言う邦題とは裏腹に、かなり毒の強い
映画でした。

物語の方を簡単に説明すると、両親と共に新興高級住宅地「キャメロット・
ガーデン」に移り住んできた10歳の少女デヴォン(ミーシャ・バートン御嬢様)
は、どこかこの街に違和感を覚え馴染めず、何時も空想の世界に住んでおりました。

芝刈りをしているアウトローの青年、トレント(サム・ロックウェル様,美形
ですねぇ)のトレーラーハウスにデヴォンが進入する……最初は鬱陶しがって
いたトレントも、彼女が自分と同様に「まつろわぬ民」であることを感じ交友
がはじまる……。
だが、「偽善」と「虚飾」に満ちた住民は、二人の仲を引き裂こうとする……。

と……此処まで書くと、本当に僕が好きなパターンを全部踏んでいるのですが……
言いたい事は良く分かるし、住民の「品」の無さも、かなりの「毒」を持って
描写されてはいるのです。

ただ、演出のテンポが、ちょっと擦れていくのですね……。別に悪い事では
無いのです……僕が求めているものが目前にありながら、さらりと逸らかせて
しまう様な感じが終盤近く迄付き纏いました。

これは、丁度、デビッド・リンチ監督の作品やティム・バートン監督、とりわ
け『シザー・ハンズ』を観た感じに極めて似ているのですね……。

これは、本当に好みの問題なのです……『フェアリーテイル』がストレートな
剛直球とすれば、こちらは変化球……本当にまるで違う描きかたをしている
のです。

ただ、ネタを明かすことになるので、敢えて書きませんがラストだけは……妙
に好きなのですね。

賛否両論が別れる映画だと思います……ただ、僕が薦めるのは、あくまでも
『フェアリーテイル』の方です。

「大河浪漫を愛する会」 大倉 里司(HCD05016@nifty.ne.jp)
(5月9日 シネ・アミューズにて鑑賞)

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