1991年度の米国アカデミー外国語映画賞受賞作品。数年に一本は、ほんと
うに優れた作品に授与することがあるが、これはその一本。
第二次大戦中の1941年、モンティーニ中尉(クララディオ・ピガーリ様)
率いる小隊を乗せて「ガリヴァルディ号」がギリシャの名も無い島に向かった。
彼の配下には、押しの強いロルッソ軍曹(ディエゴ・アバタントゥオーノ様)、
中尉の従卒ファリーナ(ジュゼッペ・チェデルナ様)等落ちこぼればかりが集
まっているので、島の方も戦略上何の重要性も無い所だった。
島に上陸後、「ガリヴァルディ号」が撃沈され、無線機を壊してしまった為、
孤立無援となる小隊。最初、人っ子一人居ないと思っていたが……彼等が「人
畜無害」だと知った島の老人、子供、女性が舞い戻ってきたので、ギリシャ人
とイタリア人による奇妙で楽しい3年間が過ぎ去ろうとしていた。
3年後……島に不時着したイタリア人パイロットから戦況を聞き、本土に帰る
目処が付いたが……只一人島に残ったのが、島の娼婦ヴァシリサ(ヴァンナ・
バルバ御嬢様)と結婚したファリーナだった。
これで、この映画の上映時間1時間41分の内、1時間35分迄を紹介したこと
になります。
島人と兵士の何でもない平穏な日々は、かつて『シン・レッド・ライン』にて
ウィット君が脱走して暮らしていた島と同じ様な長閑さが溢れており、伊太利
亜映画の十八番的な人情話も織り込み、非常に上手い。(^^)
ですが……ラスト5分に魅せる大河浪漫♪♪♪♪♪\(^0^)/\(^0^)/
(重大なネタ明かしがあります)
それは、一人の老人が船に乗って「島」を訪れるところからはじまります。
(ここで涙腺緩み放し……T。T)
船上には、色とりどりの服装をした若い男女がバカンス気分……老人は静かに
船を下り、墓地を訪れるんです。その墓石には若き日のヴァシリサの写真。(T。T)
ファリーナは、ヴァシリサの夢である食堂を経営して生計を立てておりました。
彼女が死んで、電報を打ったのは、かつての上官だったモンティーニ中尉だっ
たのです。そこで、昔話をはじめようとしていた時、ファリーナは、もう一人
の老人を紹介するんですね。それは、祖国イタリアの再建を夢見て故郷に戻っ
たロルッソ軍曹の老いた姿でした………。
「わたしの入る場所はなかった……」とロルッソが重い口を開いたところで、
映画は終了。
そして……献辞には「今も逃げ続けている全ての人に、この映画を捧げる」と。
もう、我慢の限界。涙腺全開………判っているんだ……(号泣)
「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2000年6月4日
「地中海映画祭」国際交流基金フォーラムにて鑑賞
BGM:『パスカリの島』より『パスカリのテーマ』
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