(僧)『ミッション・トゥ・マーズ』

悪評紛々のブライアン・デ・パルマの最新作『ミッション・トゥ・マーズ』を
遂に観て参りました。1ヶ月以上も上映して興行収入の方は大丈夫だったのでし
ょうか?他人事ながら気になります。

2020年――人類はついに史上初の有人による火星ミッションを実現した。
マーズ1号のミッション・コマンダー、ルーク(ドン・チードル様)と3人の
乗組員たちは、6ヵ月におよぶ困難な宇宙飛行と火星着陸に成功し、火星探査
の段階に入っていた。驚くべきことに、火星では水が含まれた成分が発見され、
ひょっとして居住可能なのでは?と言う調査を進めていた……が、ジム(ゲイ
リー・シニーズ様)の誕生祝いの直後、マーズ1号の乗組員は、ルークの息も
絶え絶えの交信を最後に消息を経ってしまう……。

火星ミッションに参加するマーズ2号の船長のウッディ(ティム・ロビンス様)
とその妻テリー(コニー・ニールセン様)そして、フィル(ジェリー・オコネ
ル様)とジムは、ミッション・コントロールのチーフであるレイ(アーミン・
ミューラー・スタール様)の命により、探索&救出ミッションに参加すること
に……そして、彼等は火星で何を見たのか?

通常の意味で決して出来栄えが良い映画ではありません。唐突に現れる意味不
明なシーンや、前後の脈絡が感じられない強引な展開……(^^;;でも、妙に面白
いんです。面白いと言うよりも質感が「肌に合う」これが一番近い表現でしょうか?

ノンビリした何か懐かしい感じと、意図的に妨害しているとしか思えない(笑)
火星の動きのメリハリが嵌まってしまうと非常に心地良いんですね。ここまで
他の惑星に行くときに必然性が感じられない障害が多発する映画(それが判っ
てしまうんです)が……そんなことは、ホント些末な問題……(^^ゞ(そうか?)

ゲイリー・シニーズ様演じたジムと言う男なんですが………彼の眼が良いんです。
一番大切にしているものを失ってしまい、空虚を感じながらもそれを無理に埋め
ようとはしないし、他者にもそれを強要しない者の眼です。それを感じている為、
ウッディも必要以上に彼を庇う……白髪交じりのキューピー顔がまた似合う!

で……やはり、ラストの畳み掛けでしょう。完全に「出家」ですねぇ。アレ…(^^)
「剣闘士映画」だったら……『グラディエーター』ですが、これは、火星を舞台に
した「遣唐使映画」なのです!(断言)大和の時代には「遣随使」奈良の時代には、
伝教大師こと最澄、弘法大師こと空海をはじめとして、沢山の僧……官僚が最新
の「法」を求めて、苦難の海越えを果たしておりました。

日本では無かったとしたら、ジェノヴァ出身のマルコ・ポーロでは如何かしら?

自分に与えられた「天命」を知り……素直にその声に従って生きたジムは、その
意味で「TRL」のウィット君にも似たキャラクター……自分にとっては菩薩な
のです♪

尚、謎の人面像ですが……元ネタは……此処にあります。


「大河浪漫を愛する会」大倉 里司

BGM:OST:『クンドゥン』より『砂の曼荼羅』

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