(里)『村の写真集』

近い将来、ダムの建設の為水底に沈むこととなった徳島のと花谷村。
その村に、開店休業状態の古い写真店があった。店主である高橋研一
(藤竜也さま(*^^*)ポッ)は昔気質の頑固者。妻は既にこの世になく、
次女の香夏(宮地真緒御嬢様)と二人で暮らし。一家は村の基幹産業で
ある林業で生計を立てていた。ある日、東京に出ていった長男、孝
(海東健さま(*^^*)ポッ)の古ぼけたアパートの留守番電話にかつての友人
であり花谷村役場で勤務している野原(甲本雅弘さま)から、伝言
が入っていた。それは、消え行く村の美しい光景を遺す為に一冊の写真
集を作ることになり、元来写真家であった父、研一に白羽の矢が立った
との事。しかも……助手として指名したのは、息子である自分。
昔のわだかまりもあるし、当初は故郷に戻るのを嫌がってきた孝だったが、
恋人であるリン(ペース・ウー御嬢様)の強い勧めもあり帰郷することに
なったのだが……。

この映画、日記にも書きましたが当初は観る予定が無かった作品でした。
次の映画迄に時間が空いたので観ましょうか?と言う言わば「東京国際
映画祭」でのノリで観たのですが……が……

表向きは何にも起きない超地〜味な映画です。ところが、観てみると実に
(・∀・)イイ!! んですわ。まず、主役2人が男前!(超重要!)(*^^*)ポッ
『海猿』でも組んだ二人ですが、今回の孝役は、伊藤英明君で無くて正解!
彼の場合、イメージが「イイ人」で固まっているんで、もし出たとしても
そんなに感情の流れが画面に起きなかったと思うんです。
前作の『海猿』でライバル役の三島を演じた海東健さまの場合、未だ染ま
っていないんですね。ハンサムで真面目そうで、でもやっぱり親父とは
疎遠になっていく。おまけに長女と次女に挟まれた長男と言う設定が自分
とまるで同じ!それだけで感情移入してしまいました。

映画では描かれていませんでしたが、本来は東京に出てくるべき立場の
人間では無いんです。それがあるから後ろめたさ故、親父とも疎遠になり
母親も姉も居ない今となっては、仲立ちをするのは健気な妹。
自分もこんなハンサムさんに生まれていたら、人生も少しは変わったかも?
と思いつつ画面集中。

男二人で重たい機材を背負って何にも無い山林を歩きます。何にも無いと
孝は思っていたのですが、イザ歩いて村の人々を写していくと、些細な
ことだけど気が付かなかった「ある事」に気が付いてゆくのです。
戦災で息子を失い、夫に先立たれ、いつ帰ってくるか解らない息子を待
ちわびる老婦人。川遊びに耽っている子供達を見てつい自分も入り、川の
水の冷たさに驚く感覚……段々畑になっている茶畑。それら何でもない
情景が「泣きの粉」となって、スギ花粉の如く画面から押し寄せてきます。
いやぁ……ティッシュペーパー一個で足りる量ではありません。

そして、父が何故自分を指名したのか……また、何故、一軒目の被写体
をあの家にしたのか……さらに……何故、この「村の写真集」を撮ろうと
したのか?それらの「理由」が明らかになるにつれ、風速20メートル級
の暴風に乗って「泣きの粉」が劇場内に飛散します。劇場内は、啜り泣き
の嵐状態♪ここまでの状況は『クレヨンしんちゃん〜モーレツ!嵐を呼ぶ
オトナ帝国の逆襲』以来の出来事!

なんだろう……「誠実さ」がこの映画の最大の魅力です。ケレン味は極力
抑えて抑えて遂に飛びだした「あの一枚♪」\(^o^)/

「この一枚」は、写真映画としての金字塔であります『悲情城市』の
「あの一枚」そして……『JSA』での最後の最後を見事に締めくくった
「あの一枚」に比べても遜色がまるで無く、見事な迄の円環を形作って
いることに成功しています。

そして、実に脇を彩るキャラクター(犬も含む)が(・∀・)イイ!! んです。
どこがどう(・∀・)イイ!! のか……それを言葉にすると逃げてしまいそうな
奥ゆかしささえ感じてしまった愛すべき映画です。

今年に入って2年ぶりに本格的に映画鑑賞の道に復帰しましたが、この
一ヶ月で『コントロール』、『バッド・エデュケーション』、そしてこの
『村の写真集』早くも今年のベスト1候補が三本並びました\(^o^)/

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
2005年4月28日東京都写真美術館にて鑑賞

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