(民)『ナッシュビル』

アメリカで最も保守的な町の一つであるテネシー州ナッシ
ュビルを舞台に、総勢24人の人間模様を描いたアルトマン
お得意の群衆劇。カントリー・ソングのメッカとして有名
なナッシュビルで、ハル・ウォーカーと言う大統領候補の
キャンペーン大会が行なわれることになった。イギリスの
女性レポーターのオパール(ジェラルディン・チャップリン
御嬢様)は、ベテラン歌手のヘブン(ヘンリー・ギブソンさ
ま)を中心とした、それぞれの歌手にインタビューを試み
ようとするのだが……。

と……書きましたが、これはほんの序章でして、それぞれ
のドラマを再現する事は紙面では不可能に近い事柄です。
キーパーソンとなる登場人物としては、絶大な人気を持つ
純情歌手バーバラ・ジーン(ロニー・ブレイクリー御嬢様)
と彼女の夫兼マネージャーのバーネット(アレン・ガーフ
ィールドさま)そして、大統領候補の参謀として動くジョ
ン・トリプレット(マイケル・マーフィーさま)と弁護士
のデルバート・リーズ(ネッド・ビーティさま)、そして
バーバラの熱狂的なファンである帰還兵のグレン・ケリー
(スコット・グレンさま)そして直接の流れには加わら
ないのですが、傍流として『ビルとメリーとトム』という
3人組のロック・グループのスター、トム・フランク(キー
ス・キャラダインさま)から、誘いの電話を受けて関係を
持ってしまう、リーズの妻リネア(リリー・トムリン御嬢
様)が強烈な印象を残します。

とにかく24人の登場人物1人1人があちらで絡んで、此方
に繋がりと言う按配でして、2時間40分の長尺の中にスッ
ポリと収めてしまうのも凄いんですが、感想はそれだけ
ではありません。この映画が出来てから32年経つので
すが、70年代のアメリカの断面を示す様なエピソード
が次々と出て参ります。まず公民権運動による黒人の進出。
そしてリネアの息子が聾唖者であることが極めて突出して
おりまして、これはマイノリティに対しての目配りと自分
は捉えたのです。ベトナム戦争帰りの帰還兵として当時は
(・∀・)イイ!! 男だったのねのスコット・グレンさまが強烈
な印象を残しますし、彼と接触するのが入院している奥方
を見舞いに来てそこで死別してしまう老人ミスター・グリ
ーン(キーナン・ウィンさま)と言うのが、「生と死」を
暗示している気がしてなりません。

ですが……自分の率直な感想としては「やっと観る事が
出来た!」と言うのが本音でして、それをテレビでは無く
300席と言う劇場でその時間を共有出来た事の喜びの
方が大きいですね。フィルムの状態はお世辞にも良いとは
言えませんでしたが、とにかく観る事が出来て幸福でした。

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2007年7月14日ぴあフィルムフェスティバルにて鑑賞)

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