(破)『スリープレス』

発端は、1983年。3人の犠牲者を出した通称「小人殺人事件」は、
警察に追いつめられた小人の作家が自殺することで幕切れを迎えた……。

そして17年後。ある娼婦が帰り間際、客の持ち物である青いファイル
をバッグに入れたまま夜汽車に乗った。そのファイルには、犯人の自殺
で結末のついた筈だった17年前のある殺人事件に関する資料が入って
いた。男が真犯人だと気づいた娼婦は追ってきた男に惨殺され、彼女か
ら救助を求めて駅で待っていた友人も青いファイルを車中で見つけてし
まった為に駐車場で殺害される。
かつての事件の担当だったモレッティ(マックス・フォン・シドー御大)
は、被害者の息子であったジャコモ(ステファノ・ディオニジさま)と、
独自の追跡を開始するが……

ええ〜いきなりですが、ダリオ・アルジェント師匠のファン以外は観な
くても良い映画です。(^^;
『オペラ座〜血の喝采』の後半から『トラウマ』、『スタンダール・
シンドローム』、『オペラ座の怪人』に至る迄、割と筋書き的には、
まともな映画を作ってきた師匠で御座いますが、どうした訳か他の凡百
の監督には真似しようが無い欠点をお持ちでして……


「まともな展開にすればするほど、映画的に魅力が無くなる」


と言う稀有な弱点をお持ちなんです。唯一、話の整合性が取れていて、
尚且つ類稀なる美的感覚を活かしているのが『サスペリア』だけなんです。

今回は、アルジェント師匠完全復活\(^o^)/しかも音楽がゴブリン♪
これだけでファンは歓喜の涙を流すこと請け合い!

まず最初の殺人が凄いんです(笑)犯人はSM趣味を持っていて(まあ、
連続殺人者だったらそう来なくては困ります(^^;)それを拒否した娼婦
が帰り際、青いファイルをバックに入れてしまう……
その帰り道を窓から目線で追う犯人……。娼婦は電車の中でファイルに
気が付き、友人へ駅に迎えに来て欲しいと電話。その直後、犯人から
電話が鳴り「ファイルを盗んだな!殺してやる」と脅迫されるんですが、
何故か彼女は犯人が電車に乗っている確証が無い侭、車中を逃げ回る。
そして……何と犯人も中に乗っていて、彼女を惨殺。

まあ……地方都市でしかも夜間でしょうから、駅も列車の数も限られて
いるんで、これは判らないでも無い。ですが……凄いのはこの後でして
心配して迎えに来た友人が3分しか無い停車時間に、ファイルを見つけ
電車の発車間際に下車……そして駅を出て、ほど近い駐車場へ……
ところが何故か彼女の車は移動させられていて、その中で彼女は殺害
されてしまう……何故?????
ここで真面目に怒ってしまっては、アルジェントファンとは言えません!
この不条理さ、破綻こそが傑作の証明!\(^o^)/

これからは、『シャドー』と『サスペリア2』を足して二で割ったよう
な展開を見せます(つまりミステリーとしては完全に破綻している)
ですが……それを棚に上げておいても、この「鮮血の美学」は、絶頂期
を再現したかの様な輝きを放っております。
特に凄い!と思ったのは、童話に見立てて殺人が行われますが、珍しく
見立て殺人が行われたバレリーナの殺害シーン。

劇場の絨毯を掃除機で掃いている……絨毯の上を歩く女……男……それ
ぞれの足の部分しか見せずに嘗め回す様にカメラが絨毯の上を移動して
ゆきます。その横でバレリーナのトゥシューズが宙に浮き、首が切断
され頭部だけが床に転がる。キタ━━(゚∀゚)━━!!!!!
これぞアルジェント節全開!よっ!ダリオ屋♪

ケレン味全開!これで(・∀・)イイ!! んです。
結論としては、一応纏まりを見せるんですが、それはあくまで「オマケ」
の部分。決して整合性を求めてはイケマセン!

カルト部屋御挨拶係 大倉 里司
(2005年3月30日ビデオにて鑑賞)

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