(哀)『死国』

皆様、御無沙汰しておりました。大倉で御座います。

何か……父親の死と共にテンションが下がってしまって
すっかりこの会議室でも書かなくなってしまったんです。

で……一本目は、『死国』……

親が死ぬ2日前に観たのですが、今観直したら新たな
感慨があるのかなぁ……て、思ったりもするんですね。

映画的には、かなり破綻をきたしております。母親が
16の時に不慮の事故で死んだ娘を蘇らせる為に、
行った儀式とは……。

予告編にも出されているんで、書いてしまいますが、
それは、四国八十八箇所の霊場を死んだ者の数だけ
逆に廻ること……これを「逆打ち」と呼んでおります。

僕が「破綻している」と書くのは……根岸 季衣様演じる
母親が霊場巡りをする度に、おどろおどろしく「怖がらせ
よう」とホラー的な演出と、音楽を使って居る点なんです。
このシーンでは、母親の顔と姿は恐くても良いんです。
でも、音楽と演出は……「哀」や「悲」を感じさせなくては
為らないんですね。

足に肉刺が出来て、それが潰れて血を流し続けても
歩き続けなくては為らない「母の業」を感じさせないと…

そこが感心出来なかった点です。
でも、個人的にはかなり好きなんですね。(^^;;

それは、意外にも全然期待していなかった新人の美少女
の存在に依るところが大きいのです。

第一回ミス東京ウォーカーに選ばれた栗山 千明御嬢様

台詞回しとかは……確かにぎこち無いですが、設定が
黄泉の国から蘇った少女なんですから全然不自然では
ないんです。

それに、彼女の持つ「眼の光」これが気に入りました。

死者の国より戻ってきた彼女……ですが、愛する者を
失ってしまう宿命があった……。

これが、後半になって、僕が感情移入した大きな要因です。
坂東 真砂子様の原作を使いながら、まるで違った「愛」の
世界を作っている。

ラストに示される「平安」は、観ていて本当に心安らぐもの
がありました。

「大河浪漫を愛する会」 大倉 里司(HCD05016@nifty.ne.jp)

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