(地)『ニュー・ワールド』

17世紀初頭、アメリカ大陸の北部にイギリスからやって来た船
が到着した。彼らの目的は、「新大陸=ニュー・ワールド」を開
拓すること。しかし、この地には古くから受け継がれてきたネイ
ティブ・アメリカンのコミュニティが存在していた。冒険家のジ
ョン・スミス(コリン・ファレルさま)は、未知の世界で生き抜
くためにネイティブの人々の助力を得る任務を負う。やがて彼
は、族長の娘、ポカホンタス(クオリアンカ・キルヒャー御嬢様)
と出逢う。勇気と希望に満ち溢れたスミスと、ピュアで情熱的な
ポカホンタスは、異なる言葉と文化の壁を超え、たちまち恋にお
ちる。しかし、友好を結んだかに見えた開拓者たちと先住民の間
に激しい衝突が起こり、2人の愛は引き裂かれてしまう。やがて
スミスは国王の命により本国へ帰国。やがて溺死の報を受け失意
の淵に沈むポカホンタス。そんな最中、彼女に手を差し伸べたの
は、妻と娘をなくしたイギリス人貴族ジョン・ロルフ(クリスチ
ャン・ベールさま)だった……。

いつもこうして粗筋を冒頭に書いているのですが、「今回の作品
で果たしてそれは意味があることなのか?」(とヴォイス・オー
バーが流れる(^^;)と感じてしまうんですよ。

今回の作品も前作『シン・レッド・ライン』同様に「観る人を
選ぶ映画」なんですが、今回はものの見事に「愛されて居なかっ
た」事が判明致しました。

別にこの映画から嫌われた訳では無く、一目見て「自分には御縁
が無いなぁ……」とお互いに会釈して別れた次第。

今回の隠しテーマも、「地上の楽園」でして、ジョン・スミスが
新大陸で未知の世界にて無垢で邪心の無い人々に触れるが、侵入
者によってそれまで築きあげてきた楽園が崩壊してしまうと言う
展開を指し示しているのでありますが、どうも今回はそれだけに
留まらずに「人間の愛のかたち」についても考察をしている模様。

「一瞬で恋に落ちるパターン」と「時間を掛けて育んでいく愛の
パターン」とでも申しましょうか?現実問題としては、幾ら時間
を掛けても愛が無いところに実は育たない訳でして、ロルフと
ポカホンタスの二人の間には「種」があったと思いますよ。
ただ、『シン・レッド・ライン』のウィット二等兵の遠い御先祖
(TAO御嬢様談)でいらっしゃるジョン・スミスさまの場合、
判り過ぎてしまうが故に自分から身を退いたパターン。
うん。身勝手と思われるかも知れないんですが、これはこれで
アリかなぁ……と、ウィット君の御先祖さまキャラだから必然的
に点は甘くなる次第。

一方、ロルフは『シン・レッド・ライン』で言うところの、凡夫
ドール二等兵(ダッシュ・ミホックさま)の様な存在。
凡庸ではあるんだけど、誠実さがウリってところでしょうか?そ
の割には自分に欠けてあるところを知っているのが、ドールくん
とは違って進化しているところかなぁ……(^^;

そんな訳で自分には御縁がありませんでしたと書きつつ、未練た
っぷりに綴ってしまっていますねぇ(苦笑)

最後に一つ……この映画では、アカデミー賞で唯一ノミネーショ
ンされたエマニュエル・ルベッキさまの撮影が素晴らしい事だけ
は疑いの余地が無いでしょう。『ブロークバック・マウンテン』
も『ニュー・ワールド』を押しのけて撮影賞を受賞した『SAYURI』
の撮影ってそんなに凄かったっけ?

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2006年4月30日ワーナーマイカルシネマズ市川妙典にて鑑賞)

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