(連)『リング』(舶来版)

この映画、既に日本でオリジナル版が製作・公開されていて、今更ながら
あらすじを書くのもどうか?と思っていますが、お約束で書いておきます(^^;

悪夢を映したような映像が流れるそのビデオテープを見た人間は誰であれ、
ちょうど7日後に必ず死ぬ。まるで、どこかの街で流布されている都市伝説
ででもあるかのようなその話を聞いたとき、新聞記者のレイチェル(ナオミ・
ワッツ御嬢様)は、最初は疑心暗鬼でしたが、やがてテープを見た4人の
若者が、全員1週間後に謎の死を遂げると言う事実を知り、ついに問題の
テープを見つけ出すことに成功する。が、ふとした隙に、レイチェルの幼
い息子エイダン(デビッド・ドーフマンくん)がテープの中を観てしまう……。
危機を感じたレイチェルは、かつての夫ノア(マーティン・ヘンダーソンさま)
と共に謎を追い始めるが……

凡庸な監督……一部ではボンクラ監督と悪評が高い、ゴア・ヴァービンスキー
さまの映画を初めて観ましたが、これに関しては水準以上の出来栄えだったので
驚いたのが本音です。この感想を書く際にネット検索をしていたら脚本が天才
スコット・フランクさま(『愛と死の間で』)が絡んでいた事を知り納得。
ですが、映像感覚も冴えているから、監督の力量もあるんでしょう。

オリジナル版(原作も含む)は、観ていて実は一度も「怖い」と感じた事が
無いんです(^^;面白いとは思ったのですが、劇場で「キャー」と言う悲鳴を
聞く度に「怖いシーンなのかなぁ?」と思っていたんですわ。

オリジナル版では、あのビデオの中に「三原山噴火……」とか新聞文字列
が踊りますが、マジであの画面をスクリーンセーバーで欲しいと思っていた
位でして、ワクワクするけど怖く無い映画なんですねぇ。

怖く無いと言う意味では、今回も同じですが、「ワクワク感」がオリジナル
よりも増加しているのが嬉しい!\(^o^)/
それは、レイチェルが新聞記者であり、インターネットの検索から始まって
資料室にある新聞記事を丹念に追っていくシーン。
サスペンス映画の醍醐味は、過去の新聞記事にアリ!と固く信じている自分
にとりまして、これは嬉しい展開。

そして、今回新たに追加された「馬」のシーンも、オリジナル版を知っていて
もええっ?と先を見えなくする効果を付加させていることに成功しております。

それからの展開はオリジナル版と殆ど同じなんですが、一つだけオリジナル版
の方が優れていると感じたのが……文字通りラストでして「来る〜きっと来
るぅ♪」の歌と共に松嶋菜々子が向かったのは、自分の両親の家♪
ここでは「血縁優先」なんですねぇ……ところが、今回のバージョンですと、
あのテープが誰に渡るか判らないと言うのが最大の違い。
『らせん』で見せた両親の顛末も、「滅びの美学」を感じて好きなんだけど
なぁ……

カルト部屋御挨拶係 大倉 里司
(2005年4月3日DVDにて鑑賞)


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