(恥)『黒い家』

映画がはじまって、10秒で駄作の予感が的中した「恥辱映画」。

原作と映画の関係は、今回の『黒い家』の様に、原作が83万部売れたベスト
セラー小説ならば、何も忠実に描く必要は無いと思っているんです。

御託を並べる前に簡単に紹介をば………若槻慎二は、生命保険会社で保険金の
支払査定を行う社員。或る日、「自殺でも保険金は下りるのでしょうか?」と
言う電話があって、てっきり電話をした当人が自殺をするのでは?と心配した
彼が、何とかして思い留まらせる事に成功する。次の日、その電話を掛けてき
た本人から、自宅への呼び出しを受けた若槻は、電話の主の息子の首吊り死体
を発見する………。これが悪夢の幕開けだった………。

原作は、非常に細部に渡って納得が行く様に畳み掛ける設定になっていて、そ
れが故に「恐怖」を引き立てるスパイスになっているのですが………この映画
は、原作を読んだ人でも、読まなかった人でも両方とも不満足しか残さない結
果となっております。

と………言うのは、何でしょうね。一つ一つのエピソードが消化出来て居ない
侭に、話しを進行させてしまうし、演出がパロディか?と言えばそれも中途半
端………初めて、眠くなるホラー映画を観ましたよ。(呆)

原作に敵わないのが解っているのだったら、『ライブ・フレッシュ』の様に一
つのエピソードを持ってきて、独自の解釈で「別の話」にすれば良いのでしょ
うが、スポンサーの都合上、それも無理でしょう。最初から、心理スリラーと
して展開させれば、原作には及ばない迄も、まだ評価出来たのでしょうが、森田
監督の「理性」が邪魔をしたのでしょうね。
その「理性」は、『39』の場合だったから成功を収めたのでありまして、今
回の映画に対してはまるで不向き。象徴の意味あいを持たせたつもりのシーン
でも御笑いにすらなって居ず、ただ眠気を誘うだけ。

そうした状況のまま、ラスト近くの肉弾戦に突入していくのですから………
観ている此方側が、頭痛がすること甚だしいのですね。

唯一買えるのが、大竹しのぶの巨乳だけと言うのは情けない。こんな「恥辱映画」
を堂々と上映する松竹の気が知れません………

それにさぁ………あのコピーすら反則技ですよ。恥と言うものが無いんですか
ねぇ………(--;)

「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(11月3日第12回東京国際映画祭特別招待作品)←(笑)

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