(魂)『シン・レッド・ライン』(一回目)

これは、某所で書いた感想の一部です。一度目の感想としてアップ致します。
何故かと言えば、一度目の感想と二度目の感想がまるで違うのです。
分かり難い箇所もあるでしょうが、お許し下さい。m(_ _)m

そうなのです……文句無しの名コピー「パラダイスは、若者の魂の中にある」
を実感致しました。と言っても僕も今年で35歳……大体スタロス大尉と同じ
位の歳になってしまったのですが……(^^ゞ
未だ、『ディア・ハンター』を観た時の14歳の少年の感覚……『プラトーン』を
23歳で観た時の膝の震えを昨日の事の様に鮮明に覚えております。

この映画を観る前までは、『プライベート・ライアン』とは比べ物に為らない程
緊張致しました。
原作を読んで、休日ですのにブラック・スーツを着て(熱かったですねぇ(笑))
糊を利かせたワイシャツに、僕の思い出の品442クラブのネクタイを締めて
鑑賞にあたりました。僕は真言宗の宗徒なので手には数珠を下げて画面に
見入っておりました。

何故、此処までしたかと言えば、先ず亡くなった方への追悼の念と……それと
この映画に因って自分の「自我」が崩れるのでは無いかと心配だったのです。
それは……非常に良い意味で裏切られました。僕に取ってこの「作品」は一種
の救済だったのです。(未だ一度目の鑑賞ですが……)

僕がこの映画の光景を観ていて感じたのは、山水画の世界でした……(爆)
雪舟が描くところの破墨山水の世界だったり……或いは、ゴヤが描いた
ナポレオン軍の侵攻風景だったりしたのですね……極めて絵画的……と言う
よりは、ありとあらゆる画家が観てきたであろう風景を僅か3時間の間に体験
してしまったのです。

しかし……原作と映画では、ウイット君のキャラがまるで違うのには驚きまし
た(笑)

原作の中には、僕の友達は居りませんでしたが、映画の中には「自分」こそ
居ないけれども、僕の友人の持つ一面を鮮やかに切り取ったキャラクターが
沢山出てきたのですね。

僕は、彼等には死んで欲しく無いし、殺して欲しくもなかった……。
でも、ウイット君は、自分の死に場所を見つけた……例え、日本兵が英語を
使っていたとしても彼は銃を捨てなかったでしょうね……。

それと、もう一つ重要なシーンがあります。それは日本兵の気を引く為に使う
音声なのです……鳥の囀りか……猿の鳴き声か……この時点でもう既に
彼は土に戻ろうとしていたのだと僕は思います。

でも……真実を知るものは、誰も居ない……相手の心なんて人には本当は
分からないものですから……。

でも、僕は昨夜の夢で分かった気になりました……m(_ _)m魂では、どこか
繋がっているのですね。

『プラトーン』では、僕は恐怖の末、戦場でゲリラ兵の耳をイヤリングにする
兵士となっている自分を見つけ、『シン・レッド・ライン』でようやく平安を見つ
けたのです。


「大河浪漫を愛する会」 大倉 里司(HCD05016@nifty.ne.jp)

BGM:Deep Forest『Deep Forest』
(5月13日 新宿ミラノ座にて鑑賞)(『プラトーン』

「さ」行で、はじまる映画の感想に戻る

『シン・レッド・ライン』二回目の感想に行く

『シン・レッド・ライン』目次に戻る

この件でお世話になったサイト

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送