(脳)『2000・限りある日々』

新種の化石を発掘し、将来を嘱望されている古生物学者ベンジャミン(ジョン
・タトゥーロ様)は、妻アマンダ(キャサリン・ボロウィッツ様)との離婚を
済ませ、気に為っていた頭痛の診察結果を聞きにいく。すると医者から伝えら
れた結果は、脳が肥大化していくという世にも珍しい奇病で、余命はあと5週
間と言うことだった……肥大化する脳のせいで今は亡くなってしまった両親の
姿、故郷であるアルメニアの光景が、映像化して彼の目の前に出没するが……

ありふれたアイディアにコメディとしての味付けをしたのは良いけれども、ど
うも笑えないネタが多いんですね。ブラックであると言うことでは無くパワー
不足。ベンジャミンがアルメニア移民の息子で……水を見ると……それがスク
リーンとして反転するのは良いけれども……この程度のネタだったら他にも有
りますし、どうもツッコミ不足……別れた妻云々でも……話の展開を簡潔にさ
せる為の一手段としか思えないし……。

ジョン・タトゥーロ様が、唯一物語を引っ張っていく力として作用しているん
ですが、それだけで日本買い付けが決まる程……甘くは無かった様です。

技巧ばかりで中身が薄い……肥大化する脳の様に、頭でっかちに終始してしま
ったのがこの映画なんでしょうねぇ……。余り好きでは無いんですが、技巧と
しては悪くないと思っているんで、アルト・パラガミアン監督には今後期待し
ておきましょう……(少なくとも『モンディアリート』よりはマシである)

「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2000年11月1日 東京国際映画祭 コンペティションにて鑑賞 オーチャード・ホール)

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