(忌)『ユナイテッド・トラッシュ』

およそ、100人の観客が居たが、笑っていたのは、僕とその隣に居た人だ
けだったと言う、間違いなく「観る人を不愉快にさせて、眠気を誘う映画」です。

映画の内容としては、間違いなく「屑映画」の範疇に入ってしまうのだろうが、
あくまで僕にとっては妙な魅力が有るんですわ。これが。
この監督は、『ドイツチェーンソー大量虐殺』と『テロ2000年/集中治療室』
のリストフ・シュリンゲンズィーフ様。
この二本は未見であったが、この『ユナイテッド・トラッシュ』を観て俄然と観
たくなりました。(^^;;

物語の方は、アフリカの某国で、国連軍の司令官として派遣されたドイツ
の軍人と、元売春婦であるその妻(巨乳のキトゥン・ナティダッド)の間に
生まれた子供が何故か黒人。(笑)
その子供を「救世主」として奉りあげようとするバチカンから破門された
異端の元神父と某国の独裁者………。その辺の破綻しまくっている物語
をカヴァーするかの様なエピソードは、バチカンと国連批判。(^^)

このバチカン批判の描写がかなり笑えます。(^^ゞ

バチカンの二大タブーである「性」と「黒魔術」の要素を映画全般に塗し、
しかも、ご丁寧に司令官(ウド・キアー様)がゲイでしかもマゾと言う念の
入れ様。気合が入っていて好きですね。(^^)

その子が産まれて来て、元神父が祝福のキスを授ける処があるのですが、
その時の帽子が赤と言うのが笑える。(赤の帽子は枢機卿のみの称号、
白は法王のみ)

それに、数々の呪いの場面があるのですが、全てブゥドーゥの秘儀を
模したものであるところが凄い。鶏の首を口で千切るところとか、呪いの
藁人形であるとか………。
これが欧州に伝わる「黒魔術系」の物であったのならば、何の批判的
意味も感じないのですが、アフリカの地で国連軍に因って統括されている
処に「白人支配主義」に対する「毒」を感じますね。(^^)

国連軍批判のところの極めつけは、プラカードを掲げたデモ行進でしょう。
まあ、国連批判についてもフォーラム違いと言う気もしますのでこの辺に
致しますが………。

映画としては、とことん破綻しまくっており、生理的に受け付けない人が
90パーセントを占めると思います。
原題を見ると『United Trash』でしょう。「確信犯」も此処までくると大好きで
すねぇ。(^^)

大倉 里司(HCD05016@nifty-serve.or.jp)

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