(夢)『ヴァージン・フライト』

『ヴァージン・フライト』と言う邦題のタイトルと、髭面のケネス・ブラナー
(実に可愛い(*^_^*)(ポッ))のポスターを観て、何だか『ヴァージン・グル
ープ』のブランソン会長を想起してしまったのですよ……。ブランソン会長も
空を飛ぶのが趣味であることは余りにも有名だし……。

物語の方を簡単に説明すると……売れなくなってしまった画家崩れのリチャ
ード(ケネス・ブラナー)は、恋人が勤めていた某銀行の屋上から鳥人になる
べく飛翔しようとするが……結果はあえなく失敗。御騒がせした罪として、
120時間の社会奉仕活動を裁判所に申し付けられる……。

そこで、彼が出会ったのは、25歳になった難病を抱えて車椅子の生活を強い
られているジェーン(ヘレム・ボナム・カーター)。

リチャードは、ハッキリ言えばジェーンがお荷物で……何とかして遠ざけようと
するのですが、彼女の方が気に入ってしまった……。

何だかんだと言って、交友が始まって……ジェーンから「一生に一度の願い」
を聞かさせる羽目になってしまうことに……。

このリチャードと言う男、実に僕は好きだなぁ……。ジェーンの性格も、そして
彼の事を段々と好きになってしまう気持ちも本当に良く分かるんですね。

彼の性格は、「自分を愛せない」男なんですね。そして、自分でもそれが分か
っていながらどうして良いのか分からない……。
それが段々と……ジェーンと戯れているにつれて、実に「少年の顔」になって
ゆくところが素晴らしい。(*^_^*)(ポッ)

ジェーンの願いとは、生きている内にロスト・バージンをしたいって事でした。
……いやぁ……実に健全ですし、良く解りますねぇ(涙)

彼女は我が侭なんですが、実に憎めないキャラクターでして、それは自分が
「難病」である事に因って、人を操っていることを自覚しているからなんです。

この二人、御互いに自分のこころに空虚な穴があって、それがほぼ同じ場所
にあるんですね……。

だから……御互いに好きでも、一線は超えられないのが肌で解っているんです。
でも、肉欲として……つい、相手に求めてしまう「性」の哀しさと可笑しさが
良く描けていると思いました。

この映画は、色々と欠点が多いです。例えば、リチャードが本当に画家だった
のか?あと、リチャードの恋人が銀行員だと言うことも後に解るんですが、
その説明が極めて希薄です。

これは、決して世間一般の「恋愛物」とか、「難病物」とは、一線を画す作品
です。テーマは、あくまでも二人による、それぞれの「自分自身をさがす旅」
なんです。

でも、僕は、この映画が大好きになりました……。人には薦めないけれども、
自分にとって、二人の愛すべき友人と知り合えたことで僕は幸せです。

「大河浪漫を愛する会」 大倉 里司(HCD05016@nifty.ne.jp)
(4月13日 日比谷シャンテ1にて鑑賞)

「あ」行で、はじまる映画の感想に戻る

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送