(政)『噂の真相〜ワグ・ザ・ドッグ』

以前、別フォーラムにアップしたネタなのですが、これは観て損はしない映画
だと思いますので、一部修正を入れてアップさせて頂きます。m(_)m

「おもろうてやがて、哀し」はミヤコ蝶々師匠の名文句だが、この映画に付ける
フレーズがあるとすれば、これだろう。「おもろうてやがて、怖し」

セクハラ疑惑をうすーくする為に、架空の危機を盛り上げると言うアイディア
を正面に持ってきた処が中々面白い。

カルトな傑作『アメリカン☆ウェイ』には及ばないものの、中々の健闘ぶりです。
脚本を担当したのが、『蜘蛛女』のヒラリー・ヘンキンと『評決』、『アンタッチャ
ブル』等の社会派の名匠デビット・マメットの共同脚本だけあって、「毒」よりも
真面目な「骨太さ」が目立った作風となりました。後半になるとそれが顕著に
なってきます。

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キャストがこれまた豪華絢爛。ロバート・デ・ニーロ、ダスティン・ホフマン、
ウデイ・ハレルソン、ウィリー・ネルソン、アン・ヘッチ、ウィリー・ネルソン、
そして情けないCIA局員に『ファーゴ』のウィリアム・H・メィシー。何とキルス
テン・ダンスト迄もが出演!これには目を見張ります。

そのキルステン・ダンストが登場するシーンは、涙なくしては観られない程
の大爆笑シーンの連荘。

アルバニアでさ迷う、けなげな少女を演じているのですが、ポップコーンの
袋が画像処理で三毛猫になったり、大統領司令により白猫に変わる所は
もう最高ですねぇ。

しかも、一度だけでは無く、何度でも使ってしまおうと言うプロ根性!(笑)

御丁寧に母親までも登場させ、雨のシーンを演出するが為に、フロリダ
へ着陸地を変更させる等は朝飯前。

これらの糸を引いているのが、揉み消し屋のロバート・デ・ニーロ。彼の依頼
を受けて、演出に取り掛かるプロデューサーがダスティン・ホフマンなのです
が、この明暗のコントラストが見事なのです。

常に日の当たる場所に出たいと考えているプロデューサーが着ているもの
は派手目のマフラー。対するデ・ニーロは、揉み消し屋に相応しく、自分が
「黒子」であってこそ「力」を発揮出来ることを知っている男。でも、二人が出
てくると、どうしてもデ・ニーロの方が「華」があるんです。それを知り尽くした
演出が見事としか言いようがありません。

『スリーパーズ』の時は、観客の眼を敢えて意識して、ピリピリとした演技を
出していた気がするのですが、今回はスッと入る様な感じで軽い打ち合わせ
程度で演じていたのでは無いかと言う感じが致します。

おまけに、ウディ・ハレルソンの天然ボケ的演技!(^^)
色々と演じられる力量のある役者だと思っておりますが、こうしたボケ役
を演じさせたら右に出るもの無し。
もっとも、彼にとって見れば「またか………」かも知れませんが、そうで無い
ことを祈りましょう。愛しているよ!ウディ(*^^*)ポッ

作戦が次々と成功し、次から次に生み出される「名曲」の数々。(笑)
録音シーンで何度大笑いした事か………(^^ゞ
このシーンだけならば、『ボブ☆ロバーツ』のビデオ・クリップを凌ぎます。

誉めてばかりなので、苦言を少々。

先ず「宗教ネタ」が無いことが不満ですね。あれば文句無しに満点です。
あと、ラストなんだけれども、「教訓」を含ませなくっても良いんじゃないの?
最後まで笑い飛ばしてくれるだけのパワーが欲しかったなぁ………。

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何だかんだと書いたけれども、十分に笑えます。政治ネタが好きな方、陰謀
ネタが好きな貴方。今すぐ劇場に走りましょう。決して損はさせません。
(因みに公開劇場館が少ないのが惜しまれますが………)

大倉 里司(HCD05016@nifty-serve.or.jp)

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