(宴)『ウエディング』

舞台は、現代アメリカ。とある富豪の息子ディノ(デジー・
アーナズ・ジュニアさま)と、どこぞの富豪の 娘マフィン
(エイミー・ストライカー御嬢様)が、めでたく結婚する事
になり、盛大な結婚式&披露宴が催される。
だが、結婚式を執り行う老大司教は、実に25年ものブラン
クがあり、そのせいで式は失敗の連続。気を取り直して新
郎の大邸宅にて行われた披露宴でも招待客はほとんど欠席。
花嫁の母(キャロル・バーネット姐さん)は花婿の叔父(パッ
ト・マコーミックさま)が口説き始めたり、いきなり花婿の
浮気(ミア・ファロー御嬢様演じた花嫁の姉が相手)が発
覚したり……そして何より、一族の長である花婿の寝たき
りの祖母ネティ(リリアン・ギッシュ姐さん)が老衰で死ん
でしまい……。

ロバート・アルトマン監督による1978年の作品。自分が丁
度映画を観始めた時期でもあり、『スクリーン』や『ロー
ドショウ』(現在もあるんだろうか……?)にて紹介記事
を読んだ記憶があります。何と申しましてもこの作品の
最大の特色は登場人物が48人とケタ外れに多い事と、出て
くるキャラクターが世間一般とはチョッとずれている事が
挙げられます。まあ、マトモな出席者の出てくる結婚式
の映画などを作られても退屈するのは目に見えているので
この位のキャラ&事件が起きないと映画として成立しえな
いのであります。
この映画では『ナッシュビル』に描かれた様な「政治色」
は 影を潜め、かわりに出てくるのは「ブラック・ユーモア」
なのです。映画がはじまって、寝たきりの祖母が罵詈雑言
を吐いた挙句呆気なくこの世を去ってしまうのですが、そ
の事実を隠蔽しようと言う人も居れば、死んだとは気が付
かず会話をしている司教すら居ります。

そして、これが観ていて「アッ」と思ったのですが、劇中
に蛙が出てきて、あちらこちらでかなり重要な役割を果た
すのでありますが、ポール・トーマス・アンダーソン監督
の『マグノリア』の蛙は旧約聖書の「出エジプト記 第8章
第2節」からの引用もあるんですが、この映画の影響も多分
に含まれているのでは無いか?と想像してみたりしてみる
のも一興かも知れません。
さて、この映画の蛙は伊達に出て来る訳では無く、ちゃん
と出典があるのが凄いところでして、何とその映画は『吸
血の群れ』なんです。その映画を観た若者二人が悪戯で
仕掛ける……と言う筋立てなんですが、これ以外にも『ハ
エ男の恐怖』(古典ですなぁ)そして、驚くべき事に『キ
ャリー』迄セリフの中に登場してきたのには、思わず声を
挙げそうになった程です。

そんな中、波乱万丈のパーティの方も無事終了して、「宴
のあと」の一抹の寂しさを語るところで終わるのでありま
すが、何にしても楽しい事は、行うまでが一番楽しく、終
わってしまうと寂しくなるものなのだなぁ……と言う感情
は、自分だけのものでは無く万国共通の思いである事が確
認出来た事がこの映画の収穫と言えるのでは無いでしょう
か?

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2007年7月16日ぴあフィルムフェスティバルにて鑑賞)

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