(雪)『ホワイトアウト』

日本最大のダムをテロリスト・グループが襲撃、ダムの職員を人質に取り、政
府に50億円を要求する。拒否すればダムを爆破すると通告。それをすると、下
流域の住民20万世帯が一気に激流にのみこまれてしまう。最新のコンピュータ
ーを操るテロリスト・グループに占拠され、巨大ダムは今、雪に守られた要塞
と化した。その時、一人の職員がテロリストに立ち向かうべく立ち上がった……。
彼等の真の目的は如何に……

欠点を言えばホント限りが無い映画です。欠点から先に挙げてしまうと……
原作が日本のエンターティメント小説史上、例を見ないほど「場面転換」が上
手いのにそれが全然生かされていないということ。このような「局地戦」の場
合、「どこに何があって、どこからどう行ったのか?」を描けてないのは、チ
ト不味い。発電所、操作室、分電板、トンネル、通水路、食堂……などダムを
中心にしてその構内を舞台にしているんですから、「ハテ……此処はどこだっ
け?(^^;;」と思わせてはイケマセン。映画になって判ったことなんですが、
確かに雪に覆われていて判り辛いのもあります。それでもミニチュアの構内図
等を置いてテロリスト側の「赤い月」の司令官である宇津木がそれを指し示し
て「……こう行ったのか……」の部分を最初だけでも示しておく必要があるん
です。

次に挙げたいのが……アップが多すぎること。これねぇ……画面に広がりが無
いんですよ。映像だけ見ていると「おお!今回の特番は金掛けてロケしている
よなぁ……」と思ってしまい、「映画」を観ている気がしなかったのも事実。
もう一つ挙げれば……松嶋菜々子演じた平川千晶は何の為に出ているんか?
て事。原作では必要不可欠な要素なんですが、今回は単なるワガママ女にしか
見えない。そして、富樫が千晶に会いにいくシーンも(原作では無いシーン)
ホント、フジテレビのトレンディ・ドラマの特番じゃないかよぉ〜〜♪の世界。
展望エレベーター使えば良いってもんじゃないの(笑)

まあ………彼女が出てきて、山の看板を見て雪が降るところは、笑えたから良
しとしなくては……(^^;;

不満点は、そんなところかなぁ……



(以下、内容に大幅に触れています)







にも係わらず、後半が異常に面白い!(^^ゞ

やはり、笠原様(吹越満様)の魅力で持っています!<視点が違う(^^?
富樫を演じた織田裕二様も良いんですが……軽目の芝居から、段々と重くなる
ところですか……最初は逃げることしか考えないキャラなのに、追いつめられ、
そして自分の責任で死なせてしまった吉岡(石黒賢様)の遺志を継ぐかの様に
千晶と同僚を救う………まあ、これが原作のメインですが……に一直線に雪崩
れ込んでいく為に「情」の芝居でも演出でも、回想シーンが入ってもそれは良
いんです!<回想シーンマニヤ(笑)

が……幾ら頑張っても、笠原様の魅力には負けまする。これ……予め原作を読
んでいて「彼が何故この作戦に入ったのか?」と言う「動機」の部分を知って
いただけに、警察でPCを操作し……笠原=小柴と言う「かつての被害者」だ
ったところを浮かび上がらせるところで、独りトンネルの中を歩いている笠原
様(キャー(*^_^*)(ポッ))の御姿を見てシビレました。

ホントはこんなことをしては為らない人なんですよ。彼は……
原作には無くて、映画にあるシーンで、千晶が笠原様の真の目的を宇津木との
対話の中で知ってしまう場面があるんですが……これ、松嶋菜々子が演じ無か
ったらもっと良いシーンになったと思うんですわ。彼女の場合(映画上の役柄
から考えて)警察の取り調べに在っても、自分の都合の良い部分しか喋らない
「おめでたい女」に見えて仕方無いんです。(涙)
果たして、彼女が言うんだろうか?せめて聞いているのが富樫だったらなぁ……
少しは言ってくれるだろう……と思ってしまうんですね。(--;)

それと……中村嘉葎雄様演じた、警察署長の奥田が美味しいところを全部掻っ
攫っていくのは、映画ならではの省略法。最初に雪掻きをしているのが、如何
にも「暇な部署の責任者」と言う感じが出ていて宜しい。(^^)にも係わらず
こうしたタイプは見くびると怖いんです。(^^ゞ

「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2000年9月3日 ワーナーマイカルシネマズ市川妙典スクリーン6にて鑑賞)

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