(過)『夕凪の街 桜の国』

昭和33年広島市街。復興の進んだ街は活気を取り戻して
いた。平野皆実(麻生久美子御嬢様)は父・妹を亡くし、母
・フジミ(藤村志保姐さん)と二人暮らしをしている。弟・
旭(伊崎充則さま)は疎開先である水戸でおばの養子になっ
ている。ひそかに思いを寄せていた同僚の打越(吉沢悠さま)
から想いを告げられ、幸せをかみ締めようとしたとき、あの
日、すべてを失った。おまえの住む世界はここではないと誰
かの声がした……。
そして……心の傷が再び痛み出していく。

平成19年夏。東京で暮らす皆実の姪・石川七波(田中麗奈
御嬢様)。父・旭(堺正章さま)の最近の不可解な態度を突き
止めようと、尾行することに。七波は駅で偶然出会った同級
生・東子(中越典子御嬢様)と共に父を追い、広島に向かうこ
とになる。父は広島に着くと思い出の場所を回る。それは旭
の母・フジミと姉・皆実と過ごした場所や二人が眠る墓地、
そして二人を知る人々を訪ねて歩く。七波は父の背中を追い
かけながら、自分自身のルーツを見直していくのでありまし
た。

本日、62回目の原爆投下の日を迎えました。この映画を通
して改めて感じた事は、原爆が落ちてからも本当の苦しみや
悲しみが引き続いて起きていて、その続きがあって初めて我
々が生かされているんだなぁ……と言う感想を持ちました。

とは言うもの、この映画佐々部清監督にしては出来栄えが良
い方の作品ですが、別の監督そしてキャストが違っていれば、
もう少し味わいが深い映画になったのではと少々残念であり
ます。まず何と申しても、歳を取った父の旭を演じた堺正章
さまがミス・キャストの気がず〜っと取れなかったんですね。
佇んでいるだけで「老い」とか「人生の哀歓」を醸し出せる
役者さんでは無いとこの役は無理では無いのかなぁ……と思
っていたんですが、他に居なかったんですかねぇ。

そして演出の佐々部清監督ですが、出来不出来が極めて激し
い方ではありますが、今回の映画は出来が良い方だと思いま
す。どこがどう足りないのかを言い表すのは難しい事ですが、
この映画には「何か」が足りない気がするんです。
感動を与えてくれたのは、原作未読の故に断定は出来ないの
ですが、こうの史代さまの原作の力が大きかった様な気がし
たのです。それがあってこその映画だったと言う感じですか。
機会があれば、原作を読んでみてから、再度この映画を観て
みたいと思います。そうすれば、自分の中で再発見があるか
も知れませんから……。

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
(2007年8月4日109シネマズ木場にて鑑賞)

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