(旅)『トランスアメリカ』

トランスセクシャルのブリー(フェリシティ・ハフマン
姐さん)は、性同一性障害者として、男性としての身体
を完全に捨てる手術を目前に控えていた。そんなある
日、ブリーは驚くような電話を受ける。ブリーがかつ
て、男性として一度だけ関係した女性との間に、息子
がいたのだ。窃盗の罪で拘置所に入っていた息子トビー
(ケヴィン・ゼガーズさま)を保釈するため、ブリーは
手術費用を切り崩してニューヨークへ向かう。ブリーは、
自分の正体を明かさないまま、トビーを継父の暮らすケ
ンタッキーへ送ろうと二人だけの旅が始まった……。

この映画でフェリシティ・ハフマン姐さんが、アカデミ
ー主演女優賞にノミネートされていますが、それが素直
に頷ける名演です。これが長編映画デビュー作となる
ダンカン・タッカー監督は、「これは『ロード・オブ・
リング』なんだよ」とインタビューにて語っておりまし
たが、ロード・ムービーとして非常に良く出来ておりま
す。殊にトビーの継父と母親とのエピソード。途中で
拾ってあげたヒッチハイカーは実は……と言う一見あり
ふれた設定でありながら上手く消化出来ております。

決して悪く無いし、好きな部類の映画なんですが、理屈
抜きに大絶賛出来るかと言えば否でして、それは何故か
と言えば「結末の付け方」なんですねぇ。

一応出てきたエピソードに対してケリは付くんですが、
欲張りな性格なもので、もう少しメリハリが利いた結末
を用意して頂きたかったなぁ……と言うのが本音。

別にこの結末でも良い映画はあるんですよ……でも、この
映画に関して言えばどうもそうでは無かった様な気がして
為らないんですねぇ。

初代「大河浪漫を愛する会」大倉 里司
2006年8月9日シネスイッチ銀座にて鑑賞

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